道特別支援副校長・教頭会が冬季研　教育充実に一層の貢献を　共生社会形成で―日向会長

（関係団体 2016-01-12付）

道特別支援学校副校長・教頭会が冬季研

　道特別支援学校副校長・教頭会（日向正明会長）は六日から二日間、ホテルライフォート札幌で二十七年度冬季研究協議会を開いた＝写真＝。初日の開会式であいさつした日向会長は「本道の特別支援学校全体の枠組みが大きく変わろうとしている中、本道の特別支援教育の充実に一層貢献していかなければならない」と述べた。

　冬季研の主題は、「特別支援学校における安定した学校運営に果たす副校長・教頭の役割について～次世代の特別支援学校を担う人材の育成」。

　八十一人が参加した。

　初日の開会式では、日向会長があいさつ。特別支援教育をめぐる情勢として、「わが国は、〝障害者の権利に関する条約〟を批准し、このことを受け、教育分野では、〝共生社会〟の形成に向けた〝インクルーシブ教育システム〟の構築へと動き出している」「本年四月から〝障害者差別解消法〟が施行され、学校における〝障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止〟と〝合理的配慮の提供〟が義務化される」ことを挙げた。

　それらに対し、副校長・教頭会として、「一層の職能の向上を図るとともに、各学校において、地域の特別支援教育のセンター的機能の一層の充実に努め、この理念の実現や要請への適切な対応に向け、取り組んでいかなければならない」との考えを示した。

　また、「小規模校の統廃合、知的障害教育校の新設、複数障害部門を有した特別支援学校の設置など、本道の特別支援学校全体の枠組みも大きく変わろうとしている中、副校長・教頭会として、本道の特別支援教育の充実に一層貢献していかなければならない」と訴えた。

　道特別支援学校長会会長の五十嵐利裕氏が来賓あいさつに立ち、「管理職の大幅な交代期となり、新しく管理職となる教頭先生を多数迎える副校長・教頭会として体制を整え、校長会と一体となって、課題解決に向けて取り組んでいただきたい」と呼びかけた。

　開会式後、道教委教育職員局福利課主幹の元田夏紀氏が「教職員のメンタルヘルスアップについて」と題して講義・演習を行った。

　元田氏は、メンタルヘルスについて、「私たちが生き生きと効率的に仕事をこなすために必要な土台」とその重要性を指摘。

　また、教職員のメンタル不調の予防や早期発見・早期対応、再発防止のために、「上司は〝最大の職場環境〟」である必要性を挙げるとともに、職場内でのコミュニケーションの取り方のコツなどの演習を行った。

　このあと、初日は、講義・研究協議「今後の教員の資質能力向上に向けた取組の方向性と個々の〝キャリア・アンカー〟に着目した教員育成支援について」（道立特別支援教育センター所長・木村宣孝氏）、二日目は、行政説明（道教委学校教育局特別支援教育課主幹・伊藤友紀氏）、講話「今後の特別支援学校を担う副校長・教頭に期待すること」（道教委教育指導監・荒木文生氏）を行った。

(関係団体 2016-01-12付)