文科省指定発達障がい支援モデル事業 校内研修プログラム実践事例を交流 道教委が成果発表会開く
(道・道教委 2016-01-13付)

発達障がい支援モデル成果発表会
発達障がい支援モデル事業成果発表会

 道教委は八日、札幌市内の道第二水産ビルで文部科学省委託「発達障がい支援モデル事業」の成果発表会を開いた=写真=。モデル校から、発達障がいのある子どもの指導や支援に関する「校内研修プログラム」を校内研修計画に明確に位置付け、繰り返し研修することによって、好意に満ちた言葉がけを中心に、研修内容を実践に結び付けたなどの報告があった。

 同事業は、道内の幼稚園、小・中・高校等の教員に対し、発達障がいの特性に応じた指導や支援に関する基礎的な知識・技能の習得を図ることを目的に、二十六年度から実施。森町、美唄市、湧別町の三地域から八校・園をモデル校に、また、本年度は、協力地域・校も指定し、校内研修や実践研究に取り組んだ。

 その成果発表会には、モデル校代表や所管教育委員会職員など約二百六十人が参加した。

 開会あいさつに立った小原直哉特別支援教育課長は、同事業の概要を説明するとともに、その成果として、発達障がいのある子どもへの指導・支援に関する「校内研修プログラム」を作成するとともに、プログラムの『活用事例集』を取りまとめるなどして、普及・啓発を図ったことなどを報告した。

 そのあと、地区ごとに発表。

 湧別地区(上湧別小学校、湧別中学校)は、「校内研修プログラム」で提示している授業づくりや好意に満ちた教師の言葉がけについてのシートを使った研修を通して、「発達障がいのあるなしにかかわらず、すべての子どもにとって分かる授業、温かい学級づくりの大切さを確認できた」ことなどを報告した。

 美唄地区(栄幼稚園、中央小学校、美唄中学校)は、「校内研修プログラム」を校内研修計画に明確に位置付け、繰り返し研修することによって、「好意に満ちた言葉がけを中心に、研修内容を実践に結び付けるとともに、日常的な振り返りを行い、定着を図った」ことなどを発表した。

 森地区(さわら幼稚園、さわら小学校、砂原中学校)は、視覚支援や教師の言動を工夫することによって、「子どもの意欲が高まることを確認できた」としたほか、「個別の指導計画にかかわる研修を通して、子どもに対する教職員の理解が深まったり、具体的な支援方法を考えることができた」などの成果を挙げた。

 午後からは、プール学院大学准教授の松久眞実氏が「発達障がいのある子どもを包むクラスづくりと授業改善」と題して講演した。

(道・道教委 2016-01-13付)

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