発達障がいの指導・支援充実へ 校内研修プログラム活用事例集を作成―道教委
(道・道教委 2016-01-08付)

 道教委は、『発達障がいのある子どもの指導や支援に関する〝校内研修プログラム〟活用事例集~〝体制づくり〟から〝指導や支援の充実〟へ』を作成した。二十七年度文部科学省委託の発達障害理解推進拠点事業の一環。短い時間における校内研修プログラムの活用、地域における活用など四項目で二十七事例を紹介している。プログラムは、道立特別支援教育センターのホームページに掲載している。

4項目27例を紹介

 道教委では、道内すべての教員が通常学級における発達障がいのある子どもへの指導や、支援に関する基礎的な知識・技能を習得できるよう、昨年三月に『校内研修プログラム』を作成し配布していた。中では、発達障がいの特性の理解という基礎的なものから、授業中の配慮など実践的な内容を盛り込んだ「研修シート試案」を紹介している。

 その後、各校の活用状況を調べたところ、「活用する研修シート試案に偏りがあること」「活用する時間の確保が難しいこと」「年間を通した計画的な取組が少ないこと」「地域としての活用事例が少ないこと」などの課題が明らかになった。

 そこで、二十七年度発達障がい支援モデル事業におけるモデル校や協力校、そのほかの地域・学校の取組を集め、『校内研修プログラム活用事例集』としてまとめた。

 事例集は、これまでの課題を踏まえ、①研修シート試案の活用②短い時間での活用③年間を通した計画的な活用④地域での活用―の四項目で二十七事例を掲載している。

 校種ごとに、研修シートの活用例をみると、学級づくりの配慮を充実させようと考えた小学校では、学級経営交流会で、研修シート試案「Ⅲ―1 学級づくり①指導や支援」を使い、学習に集中させる取組、忘れ物を減らす取組、人を傷つける言葉を減らす取組について意見を出し合った事例を提示している。

 「短い時間での活用」では、職員朝会の五分間、放課後の情報共有の十五分間などで研修シート試案を活用したこと、「年間を通した計画的な活用」では、学級づくりや授業づくりを中心に、年間を通して計画的に活用する方法を提示。「地域での活用」では、幼小中合同研修や市内の特別支援連携協議会、コーディネーター研修において活用した様子を紹介している。

 事例集は、道立特別支援教育センターのホームページに掲載している。道教委では、「すべての先生に見てもらいたい。良い事例を参考に各学校・園の実態に応じて校内研修プログラムをさらに活用してほしい」と期待している。

(道・道教委 2016-01-08付)

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