啓発パネル展示会実施 小中15校の取組成果を紹介 道北方領土対策本部
(道・道教委 2016-01-05付)

北方領土・豊浦中講演
豊浦町立豊浦中の北方領土学習

 道総務部北方領土対策本部は、二十七年度後継者育成・啓発素材アウトプット事業の一環として、道内十五の小・中学校で実施した北方領土学習の啓発パネル展示会を「北方領土の日」特別啓発期間の二十一日~二月二十日に道庁赤れんが庁舎で開催する。

 北方領土問題の解決に向けて、将来の運動後継者となる小・中学生の興味・関心を喚起するとともに、知識の定着を図るため、道教委と連携して小・中学生を対象に北方領土に関する学習を行い、学んだ内容をもとに啓発パネルを作成。展示会を開催することで道民世論の喚起、拡大を図る。

 本年度は十五校で新たに実施。道教委の「道ふるさと教育推進事業」の実施校を基本に選定した。

 学校とともに作成する啓発パネルのテーマとして、北方領土の地理、自然、歴史、元島民、返還要求運動などを決めた。昨年九~十二月に、北方領土学習の講師として元島民や北方領土対策本部職員を派遣。一時間目に講話を行い、二時間目に児童生徒が啓発パネルの素材となるワークシートをつくった。

 うち、豊浦町立豊浦中学校では、昨年十二月初旬に元国後島民の大塚誠之助氏が全校生徒を対象に講演=写真=。大塚氏は、国後島泊村に住んでいたことや、水産資源が豊富で漁業や水産加工に従事する人が多かったことなど当時の様子を振り返り、「歴史的経緯からみても北方領土は日本の領土。皆さんのように若い世代に返還要求運動を引き継いでほしい」「北方領土問題は、元島民や根室管内の人だけの問題ではない。日本の国益、主権の問題。日本人としてこの問題をあきらめてはいけない」と呼びかけた。

 講話後、生徒は「政府の平和条約締結・返還交渉」についてワークシートを記入した。

 生徒は、「北方領土は自分たちに全く関係ないことではないので、もっと日本人は北方領土問題について考えるべき」「自分たちで北方領土問題を何とかしていかないといけない。一人ひとりが真剣に取り組むことが大切」などと述べていた。

 各実施校が提出したワークシートをもとに啓発パネルを作成し、「北方領土の日」特別啓発期間の二十一日~二月二十日に道庁赤れんが庁舎で展示会を行う。

 本年度の実施校はつぎのとおり。

▽帯広市立大空中▽浜中町立霧多布小▽赤平市立茂尻小▽幌加内町立幌加内中▽石狩市立花川南中▽森町立尾白内小

▽羽幌町立羽幌中▽稚内市立天北小中▽共和町立西陵小▽厚沢部町立館中▽日高町立日高小

▽標津町立川北小▽標津町立川北中▽網走市立第五中▽豊浦町立豊浦中

(道・道教委 2016-01-05付)

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