道徳教育の充実へ道教委 事例集・校内研修プログラム、年度内に作成へ 考える道徳への転換円滑に(道・道教委 2016-01-04付)
道教委は、本年度末までに『道徳教育に関する実践事例集』および『校内研修プログラム』を作成する。「特別の教科 道徳」設置を盛り込んだ学習指導要領一部改正を受けて、「考える道徳」へ転換していく中、文部科学省の『私たちの道徳』や道教委の『おもてなしハンドブック』の効果的な活用、ふるさと教育、シティズンシップ教育の実践事例をまとめ、道教委のホームページに掲載。校内研修プログラムは、学習指導要領一部改正や、道徳教育の全体計画の改善などについて冊子にまとめる。
文科省「学校教育法施行規則の一部を改正する省令、道徳にかかる小学校、中学校、特別支援学校小学部・中学部学習指導要領の一部を改正する告示および移行措置にかかる告示」では、三十・三十一年度から小・中学校の道徳を教科化することが盛り込まれた。「考える道徳・議論する道徳」への転換に向け、現在の移行措置期間においては、問題解決的な学習や道徳的行為に関する体験的な学習を取り入れるなど、指導方法の工夫が求められている。
文科省「道徳教育の抜本的改善・充実にかかる支援事業」を受けて、道教委では「道徳教育総合支援事業」として、①道徳教育推進校事業②道徳教育推進委員会③研修事業④外部講師派遣事業⑤教材活用事業―を柱に推進。道徳教育推進校事業では、本年度の推進校を全管内で小・中学校一校ずつ、計二十八校に倍増させた。
道徳教育推進委員会は、推進校の道徳教育推進教師や指導主事、各管内で中核となって道徳教育を推進する教諭など百五十人の委員で構成。「特別の教科 道徳」における指導方法の工夫、道徳教育用教材の効果的活用などについて協議している。
研修事業では、新たに道道徳教育推進教師等研究協議会を開き、全道から約一千八百人が参加したほか、各管内でも道徳教育推進教師研修も開催した。
教材活用事業では、本年度末までに『道徳教育に関する実践事例集』および『校内研修プログラム』を作成する。実践事例集は、『私たちの道徳』や『おもてなしハンドブック』の効果的な活用、『はあとふる2』などを使ったふるさと教育、シティズンシップ教育の約九十例をまとめ、道教委のホームページに掲載する。
校内研修プログラムは、学習指導要領一部改正や道徳教育の全体計画の改善など九項目程度を冊子にまとめる。
道教委では、全学級における道徳教育の充実を期待。「これまでの実践をもとに、すべての教職員が改正学習指導要領を意識して授業改善してほしい」「教材研究も大切であり、北海道版道徳教材『はあとふる』や『おもてなしハンドブック』など、本道に関することを取り上げることで、効果的な学習になる」と話している。
(道・道教委 2016-01-04付)
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