道中理が冬季研修会開く　未来を創造する力育み　２９年８月に札幌で全中理道大会

（関係団体 2016-01-21付）

道中理冬季研修会

　道中学校理科教育研究会（＝道中理、会長・本間玲札幌市立山鼻中学校長）は八日、ホテルライフォート札幌で冬季研修会を開催した＝写真＝。本年度の研究の成果と課題、ことし十月開催の第五十五回道中理釧路大会、二十九年八月に札幌で開催する全国中学校理科教育研究会北海道大会の開催要項などについて意見を交換し、研究の視点の共有化を図った。

道中理では、二十六年度から「自然と人間との調和をめざし、未来を創造する力を育む理科教育」を研究主題に、実践的な研究活動を展開している。

　冬季研修会には、全道各地から会員約七十人が参加した。

　開会あいさつに立った本間会長は、昨年十月に開催した道中理函館大会について、「函中理が中心となって、とても実りの多い大会だった」とたたえ、本年度の釧路大会への協力を要請した。「本会は主体的に自然にかかわるということを大事にしているが、子どもたちをどう主体的に動かすかということを考えると、その仕掛けをつくることはとても難しい。一人ではできないことが多いので、皆さんの協力を得ながら、子どもたちが主体的に理科に取り組んでいけるよう育てていきたい」と呼びかけた。

　研修に移り、山岸陽一研究副部長が、昨年八月開催の全中理富山大会について報告。続いて、道中理函館大会の木村雅彦運営副委員長があいさつ。「当日の授業づくりで苦労したこと、当日、指導・助言いただいたことは、授業者の三人の先生の今後の成長の糧になると確信している。研修会でいただく指導・助言は、函中理のさらなる前進の原動力になると思うので、きたんのない意見をいただきたい」などと述べた。

引き続き、ことし十月二十八日、釧路市立青陵中学校を会場に開かれる第五十五回道中理釧路大会について、松田洋一副会長が大会概要を説明。「道小学校理科研究会との同時開催ということで、現在、北理研と連携を取りながら、授業者の選定などに取り組んでいる。小学校、中学校、釧路が一つになって、全道から来ていただく皆さんをおもてなしできるよう準備を進めている」などと述べ、多くの参加を呼びかけた。

　このあと、髙橋伸充研究部長が二十八年度の研究の方向性について説明した。「これまで以上に自然とのかかわりを大切にしながら、実体験によって感性が高まり、知的好奇心が揺さぶられる授業構築を行うことが前提となる」と強調。「課題意識をもちながら、自他の学びを自らの学びに機能させる子どもたちの意識に寄り添い、その目的に適した支援、学習評価を行いたい」との考えを示した。

　さらに、研究の内容を具現化する手立ての一つとして、「研究主題に即した学習案の形式を検討している」ことを報告した。

　また、二十九年八月、札幌市で開かれる全中理道大会について説明。「全道各地の研究の成果、道中理会員の力を結集して、本道の理科教育を全国に発信しつつ、参会の全国の皆さんと未来の理科教育について議論する大会にしたい」との考えを示した。

最後に、「今後も、これまでの成果と課題を強く意識しながら、様々な角度から具体的な研究実践を行っていきたい」と述べた。

　このあと、グループディスカッションを行い、函館大会や本年度の研究の成果や課題、今後の研究などについて意見を交換した。

(関係団体 2016-01-21付)