授業のＵＤ化目指して　日本学校教育相談学会道支部が冬期研

（関係団体 2016-01-21付）

　日本学校教育相談学会道支部（畠山貴代志理事長）は十二日から三日間、札幌エルプラザで二十七年度冬期研修会を開催した＝写真＝。全道から約百人が参加。研修テーマ「心のストレッチから心のエネルギーを」のもと、授業のユニバーサルデザイン（ＵＤ）化、コーチング、集団づくりへのアプローチなどの理解を深めた。

　初日は、「授業のユニバーサルデザイン化の方法」と題して明星大学人文学部心理学科の小貫悟教授が講演した。教育におけるＵＤの定義について、「発達障がいのある子にとって、参加しやすい学校、分かりやすい授業は、ほかのすべての子にとっても、参加しやすい学校であり、分かりやすい授業」と指摘し、学級環境や指導方法などを工夫する視点を説明した。

　「環境を整えることで授業への参加を促すことはできるが、参加させるだけではなく、それを土台に〝理解、習得、活用〟を支えるＵＤも考えなければならない」「ＵＤ授業に加え、個への配慮、個に特化した指導を進めて」とアドバイスした。

　体育の授業において、できた子ができない子に教えるなど、具体的な実践を紹介しながら、ＵＤ化への授業構造を示し、「理解するとは、自分の言葉で説明することができるようになること」と述べた。

　二日目は、「学校教育相談に活かすコーチングプロセス」と題して㈱ゆめかなの石川尚子代表取締役が講演。三日目は、「意識して集団を育てる」をテーマに砂川市立砂川小学校の北河剛治教諭が講義を行った。

(関係団体 2016-01-21付)