小平町教委の教育行政執行方針―吉田教育長　個に応じた学習指導充実　特別支援教育で円滑に引継

（市町村 2016-04-04付）

小平町教委・吉田芳博教育長

　【留萌発】小平町教委の吉田芳博教育長＝写真＝は、三月上旬に開会した第一回定例町議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。確かな学力と豊かな心を身に付けるため、個に応じたきめ細やかな学習指導を徹底するほか、道徳教育の充実や読書活動の推進を図っていく考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

　子どもたちが、これからの社会で自立して生きていくためには、「確かな学力」ならびに「豊かな心」を身に付けることが大切であり、学校の重要な使命でもある。

　各学校が学力向上に向けた取組を積極的に進めるため、全国学力・学習状況調査の結果を分析し検証することで、 児童生徒の学習課題を把握し、長期休業中における学習サポート授業の実施や、個に応じたきめ細かな学習指導と学習習慣の確立など、学力向上の取組を進める。

　いじめ問題への対応は、「いじめはどの子どもにも、どの学校でも起こりうるもの」という共通認識のもと、学校・家庭・地域・関係機関と連携を一層強め、「町いじめ根絶子ども会議」を本年度も継続して開催するなど、いじめ行為根絶を図る意識の醸成を図るとともに、他人を思いやることができる「豊かな心」の育成も重要であるので、道徳教育を充実し規範意識や命を大切にする心など、本町の子どもたちに定着している「豊かな心」をさらに向上させる取組を推進していく。

　また、総合的な学習の時間や特別活動としての農業・漁業体験学習や、キャリア教育の一環として職場体験学習等に取り組んできたが、本年度は収穫した地場産品を使ってのスイーツづくりや、町内外の観光施設等での特産品販売体験にも取り組んでいく。

　また読書活動は、子どもが、言葉を学び，感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことができないものであり、学校での朝読書活動、家庭での読書習慣の定着化に努める。

▼特別支援教育の充実

　特別支援教育については、障がいのある子どもたちの自立や社会参加を促進するため、乳幼児期から中学校卒業までの一貫した支援を目指し、本年度からは、「町特別支援連携協議会」を中心として、『子どもの成長過程の記録（つながーる）』を作成・導入し、幼稚園と小・中学校との間で、乳児期からの成長記録を効果的に引き継ぐほか、町の関係部局や関係機関との連携を図るとともに、小学校、中学校、本年度は幼稚園にも支援員を配置するなど、担任と連携を図りながら、個の状態に応じて確実な成長を願う、きめ細かな支援を進めていく。

(市町村 2016-04-04付)