27年度青少年の意識・意見調査結果報告書―道 相談相手は「友達」が65.2%で最多 「いない」は7.8%と増加傾向
(道・道教委 2016-04-07付)

 道は、二十七年度青少年の意識・意見調査結果報告書をまとめた。悩みごとを相談する相手は、「友達」が六五・二%と最も多く、「相談相手がいない」は七・八%で増加傾向にある。「ネット・携帯だけの友達」は五・七%いた。悩み事は「勉強や進学のこと」「就職のこと」が多く、仕事を選ぶときに重視していることは、「職場の雰囲気」「労働時間」が増加傾向にある一方で、「自分の夢」「将来性」などは減少した。

 青少年の幅広い分野における意識や意見を長期的に調査することによって、その変化を把握し、道青少年健全育成基本計画(どさんこユースプラン)や青少年の健全育成施策に反映させるため、二十一年度から実施しているもの。

 調査は昨年十二月、道内の全日制高校六十八校から選定した二年生二百七十二人、定時制高校四十二校で選定した二年生八十四人を対象に実施。回答は生徒が直接ポストに投函する方法で収集した。回収率は八八・二%。

 悩み事や心配事について、三つまで選んで回答してもらったところ、「勉強や進学のこと」が七二・二%と高く、「就職のこと」が四二・二%、「友人や仲間のこと」が二六・一%、「お金のこと」が二一・三%、「性格のこと」が二〇・九%と続いた。

 悩み事を相談する相手については、「友達」が六五・二%、「母」が五八・三%と多く、「先生(担任)」が増加傾向にあり、前年度より三・九ポイント上昇し二一・七%となった。このほか、「相談機関」は三・九%、「相談相手がいない」は七・八%と増加傾向にあり、「ネット・携帯だけの友達」は五・七%だった。

 学校生活に関して、「学校に通う意義」では、「一般的・基礎的知識を身に付ける」が八三・〇%と多い。「学歴や資格を得る」が四六・五%、「職業的知識を身に付ける」が一二・六%と年々増加している一方、「友達との友情を育む」が六五・七%、「先生の人柄や生き方から学ぶ」が一一・三%で減少が続いている。

 学校生活で「満足」していることに対する設問では、「どちらかといえば満足」を含め割合が最も多かったのは「クラスメイトのこと」で七二・二%、次いで、「授業の内容ややり方のこと」が七〇・五%。二十六年度まで増加傾向にあった「先生のこと」は二・七ポイント減少し、六六・五%となった。

 「不満」「どちらかといえば不満」と答えた割合が最も多かったのは「学校の設備や施設のこと」で三四・八%だった。

 仕事を選ぶ際に重視していることでは、「収入」が七六・五%と最も高く、「仕事の内容」が四六・一%、「職場の雰囲気」が三四・八%と続いた。「収入」「職場の雰囲気」「労働時間」が増加傾向にあり、「自分の夢」「将来性」「専門的な知識や技術を生かせること」は減少傾向を示した。

 結婚については、「結婚すべきだ」が二五・二%、「結婚した方がよい」が四三・九%と肯定意見が多数を占めたが、年々減少し続けている。一方、「分からない」と答えたものは一三・九%で、増加傾向にある。

 「結婚しなくてもよい」「結婚しない方がよい」と答えた理由は、「自分の趣味や娯楽を楽しむことができる」が六〇・五%と多く、「仕事に打ち込むことができる」「経済的に余裕のある暮らしができる」「一人でも不便を感じない」がいずれも三四・二%にのぼった。「周囲の人やマスコミから、結婚や出産、子育ては大変だと聞くことが多い」が一〇・五%で、年々増加している。

 また、いじめや万引き、納得いかないことを暴力で解決することについて、いずれも「やってはいけない」が多数だが、「いちがいに言えない・分からない」が増加傾向にある。

(道・道教委 2016-04-07付)

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