特別展5事業を計画 道立函館美術館28年度実施計画
(道・道教委 2016-04-06付)

 【函館発】道立函館美術館は、二十八年度の展覧会事業の実施計画をまとめた。本年度、開館三十周年を迎えるに当たって、道内外から多くの人に来館してもらえるよう、魅力ある事業展開を計画。特別展では、「フランス近代美術をめぐる旅」や「画家の詩、詩人の絵」などを実施。常設展では「鎌田俳捺子展」「蠣崎波響展」「中国画・東洋画の世界」などを開催する。

 特別展「フランス近代美術をめぐる旅」は、開館三十周年と併せて、北海道新幹線開通を記念し、ひろしま美術館所蔵の四十五作家六十一作品を紹介する。また、道南を代表する作家・蠣崎波響の作品「名鷹図」を購入。これまで収蔵されている四点を含め、ミュージアム・コレクション「蠣崎波響展」を八月二十一日から開催する。

 開催予定の特別展およびミュージアム・コレクションはつぎのとおり。

【特別展】

▼フランス近代美術をめぐる旅

▽16日~6月12日

▽「愛とやすらぎのために」をモットーにした国内屈指のコレクションで知られるひろしま美術館の所蔵作品から、印象派を中心としたフランス近代美術を紹介する

▽観覧料=一般一、二〇〇円、高大生七〇〇円、中学生四〇〇円、小学生以下無料

▼画家の詩、詩人の絵―絵は詩のごとく、詩は絵のごとく

▽6月18日~8月7日

▽多くの画家が詩を書き、詩人が絵を描いてきた。明治から現代までの画家と詩人の詩と絵をあつめ、ひとつの観点からとらえる

▽観覧料=一般九二〇円、高大生六一〇円、小中生三〇〇円

▼「道南の美術」セレクション

▽8月21日~10月2日

▽同美術館のコレクションのテーマ「道南の美術」から選りすぐりった名品を展示

▽観覧料=一般五一〇円、高大生三〇〇円、中学生以下無料

▼金子鷗亭の世界

▽10月8日~12月11日

▽松前町出身の書家・金子鷗亭の生誕百十年を記念し、これまでの書業を回顧する。

 鷗亭は戦後、時代に即した書の在り方「近代詩文書」を提唱し、現代書の振興に大きな役割を果たした。同展では、当館所蔵品を中心に、その歩みを紹介する

▽観覧料=一般六一〇円、高大生四一〇円、小中生二〇〇円

▼「文字と記号」セレクション

▽29年2月4日~3月26日

▽同館のコレクションのテーマ「文字と記号の美術」から選りすぐりの作品を展示する

▽観覧料=一般五一〇円、高大生三〇〇円、中学生以下無料

【ミュージアム・コレクション】

☆観覧料=一般二六〇円、高大生一五〇円、中学生以下と六十五歳以上は無料

▼追悼鎌田俳捺子展「書家の詩」

▽16日~8月17日

▽昨年没した本道を代表する抽象画家・鎌田俳捺子のこれまでの作品を紹介し、彼女の生涯を回顧する。書家の詩では、詩人や書家が詠んだ詩の書作品コレクションを展示する

▼蠣崎波響展「書家の詩」

▽8月21日~10月2日

▽これまで所有していた蠣崎波響作品四点に加えて、新たに購入した作品「名鷹図」を交えて紹介。書家の句では、俳人や書家が詠んだ句の書作品を紹介する

▼中国画・東洋画の世界「世界東洋陶磁の世界」

▽10月8日~12月11日

▽金子鷗亭の珠玉の中国画・東洋画コレクションと東洋陶磁のコレクションを紹介する。

▼「書」セレクション

▽29年2月4日~3月26日

▽金子鷗亭を中心として、同館の近代書コレクションを紹介する

(道・道教委 2016-04-06付)

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