グローバル人材育成で本年度―道教委 U18フォーラムを開催 独自の英検開発へ協力校指定
(道・道教委 2016-04-06付)

 道教委は、本年度から「北の未来を担うグローバル人材育成事業」に着手する。道内と海外の高校生が、ICTなどを活用して討論などを行う「U―18未来フォーラム」を開くほか、本道独自の英語検定を開発するため、実施協力校として中学校十四校を指定。小学校教員の英語力強化のため、「夏季集中セミナー」を八月に五日間ほどの日程で新たに開く。

 人口減少やグローバル化に伴う社会変化に対応するため、国際的な視野を備えたチャレンジ精神あふれる人材を育成するもので、具体的内容として、①U―18未来フォーラム開催②英語力向上支援③小学校教員英語力強化―の三つを柱に掲げた。

 「U―18未来フォーラム」は、道内と海外の高校生がICTなどを活用した相互討論や意見交換を行うもの。拠点校八校を指定し、近隣の高校生も参加する大会を実施し、全道大会も開催する。日本と海外の視点から討論や交流を行うことで、文化の違いを理解するとともに、語学力やコミュニケーション能力、ディベート力の育成をねらう。

 「英語力向上支援」では、本道独自の英語検定を開発する。

 文部科学省の「生徒の英語力向上推進プラン」では、公益財団法人日本英語検定協会が実施する実用英語技能検定(英検)を指標に、中学校卒業段階で三級程度以上、高校卒業段階で準二級~二級程度以上の取得を達成した中高生の割合を二十九年度までに五〇%とする目標を設定している。

 この指標をもとに、独自の英語検定開発に向けて、年四回の検討会議を開く予定で、リスニング導入などを含めた問題作成の検討、会場等を含めた実施方法について協議する。

 独自の検定は、無料で行う方針で、郡部の生徒にも受けやすいものとする。

 二十八年度は、実施協力校として中学校十四校を指定し、試行的に独自の英語検定を実施する。

 「小学校教員英語力強化」では、研修事業を推進する。

 文科省では、三十二年度に現行の学習指導要領を改訂し、小学五・六年生の外国語活動を小学三年生からに前倒しするとともに、小学五年生からは「教科」に位置付け、中高校ではオールイングリッシュの英語の授業を進める方針。

 道教委では、これを受けて早期の対応を図る。

 小学校教員には、英語で「聞く・話す・読む・書く」のコミュニケーション能力の育成を図る授業を展開する力が必要とし、新たに「小学校教員英語力アップ夏季集中セミナー」を八月中旬に五日間ほどの日程で、札幌市内を会場に開催する。

 道と姉妹提携を結ぶカナダ・アルバータ州立大学英語教授を招き、オールイングリッシュによる生活を通して、集中的に英語力を身に付け、学校や地域における小学校英語教育の中核となる教員を育てる。

 道立教育研究所で行っている「小学校英語教育指導力向上研修講座(TEFL研修講座)」も継続し、小学校における実践的な英語指導法の向上を図る。

(道・道教委 2016-04-06付)

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