湧別町教委の教育行政執行方針―牧野教育長説明　家庭学習支援高校生サポート活用　湧別高魅力アップへ支援

（市町村 2016-04-12付）

湧別町教委・牧野裕司教育長

　【網走発】湧別町教委の牧野裕司教育長＝写真＝は三月上旬、第一回定例町議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。家庭学習支援のため、湧別高校生徒の協力を得て、「高校生ボランティアサポート事業」を実施することを表明。湧別高校への支援では、魅力ある学校づくりを推進するための新たな支援策を講じる考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育における学力向上への取組について

　標準学力検査や全国学力・学習状況調査の結果の考察・分析により明らかになった課題解決に向け、各学校において「学力向上改善プラン」を作成し、学習指導の改善を図り、授業改善、習熟度別学習、少人数学習、チーム・ティーチング、放課後や長期休業中における補充学習などを通して、学力の向上を図る。

　家庭学習の充実のため、生活リズムの確立や読書習慣の定着などによって、自らの主体的な学習方法を確立することができるよう、取り組む。さらに、湧別高校の生徒協力による、「高校生ボランティアサポート事業」を実施し、長期休業中の児童の家庭学習を支援する。

▼特別支援教育について

　二十六年度より二ヵ年で取り組んできた「発達障がい支援モデル事業」で、町内の小・中学校二校がモデル校としてかかわり、道教委が取りまとめた「校内研修プログラム活用事例集」を通じて、町内における発達障がいの特性に応じた指導・支援の推進や取組の充実に努める。

▼中高一貫教育の充実

　生徒たちが六年間の一貫した教育課程のもとで学ぶことによって、中等教育の一層の多様化を推進し、生徒一人ひとりの個性をより重視した教育の実現を目指すものであり、中高一貫教育の理念である「地域の子どもは地域で育てる」のもとに、中学校三校と湧別高、地域が一体となって、より一層の充実と発展を期すことができるよう支援する。

▼小・中学校適正配置計画策定について

　次代を担う児童生徒にとって、より望ましい教育環境を整えるため、中長期的な展望にたった「小・中学校適正配置計画」の策定に向け、素案を策定した。今後、適正配置計画の素案をもとに、保護者をはじめ地域住民との懇談会やパブリックコメントを実施し、地域の理解と情報および認識の共有を図りながら、適正配置計画の策定に向けて取り組む。

▼湧別高校への支援について

　湧別高の魅力ある学校づくりにつながるよう二十八年度も、「湧別高校の存続対策事業」として、引き続き各種助成を行うとともに、生徒との意見交換による魅力ある学校づくりを一層推進するため、本年度新たな支援策を講じ、湧別高への入学者の確保を図る。

(市町村 2016-04-12付)