【解説】保育施設での死亡14人―内閣府(解説 2016-04-28付)
昨年一年間に全国の保育施設や幼稚園などで起きた乳幼児の事故は六百二十七件にのぼり、このうち十四人が死亡していたことが、内閣府のまとめで分かった。内閣府は事故を検証し、再発防止策を検討する有識者会議を設置。二十五日に初会合を開き、検討に入った。
教育・保育施設などで死亡事故や治療に要する期間が三十日以上の負傷や疾病を伴う重篤な事故等で昨年四月一日から十二月三十一日(認可保育所、認可外保育所、放課後児童クラブについては一月一日から十二月三十一日)の期間内に報告のあった事故について、取りまとめた。
報告件数は合計六百二十七件。認可保育所の三百四十四件、放課後児童クラブの二百二十八件とで九割を占めた。負傷等の報告は六百十三件あり、そのうち四百九十八件、八一・二%は骨折によるものだった。
亡くなった十四人の半数の七人が〇歳児、一歳児が五人、二歳児と三歳児が一人ずつだった。死亡事故の発生場所は認可外保育所が九人、認可保育所が二人、幼保連携型認定こども園、小規模保育、自治体が独自に助成する保育施設がそれぞれ一人。
睡眠中の死亡事故が十人で、このうち六人が「うつぶせ」の状態で、いずれも認可外保育施設だった。ほかに一人が食事中で、残る三人はその他の状況。
厚生労働省では、保育施設での死亡や重篤な事故の発生を受け、ことし三月、「教育・保育施設等における事故防止および事故発生時の対応のためのガイドライン」を、地方自治体に通知。睡眠中や食事中など、重大事故が発生しやすい場面ごとに注意事項を周知した。さらに、重大事故の再発防止のため、死亡事故等の重大事故については、事故後の検証を実施するよう通知し、周知を図った。
(解説 2016-04-28付)
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