〝東川っ子〟が超一流とセッション　迫力満点の音響かせる　世界的ジャズグループが来町

（学校 2016-06-09付）

４００人を超える来場者を前に練習の成果を披露

　【旭川発】東川町の小学校スクールバンド、中学校・高校吹奏楽部、総勢六十一人は五月二十七日、世界的ジャズグループ「ニューヨークジャズ・エキスプレスウェイ」と共演した＝写真＝。町の青少年音楽交流事業の一環で来町したグループの指導のもと、パートごとに別れて猛特訓。当日、会場の町農村環境改善センターに詰めかけた四百人超の来場者を前に、練習の成果を披露し会場を大いに盛り上げた。

　ジャズグループ「ニューヨークジャズ・エキスプレスウェイ」は、ニューヨーク市立大学クイーンズカレッジで教鞭を執る世界的に著名な演奏家などで構成されている。

　メンバーの一人であるベースの青森善雄氏の兄が同町で木工会社を経営しているため、その縁で町芸術文化事業招へい委員会主催、町および町教委共催の青少年音楽交流事業として、二十五年と二十六年に来町。メンバーが町内の小学校スクールバンド、中学校と高校の吹奏楽部を指導し、最終日にグループの公演とともに、児童生徒による練習の成果を披露してきた。

　三回目となる今回、青森氏に加え、マイク・モスマン氏（トランペット）、ジーン・ジャクソン氏（ドラムス）、ジェブ・パットン氏（ピアノ）、アントニオ・ハート氏（アルトサックス）、青森英明氏（テナーサックス）の六人が来町した。

　小学校スクールバンド十五人、東川中吹奏楽部二十九人、東川高吹奏楽部十七人は、二日後の公演に向けて、パートごとに分かれ、超一流の演奏家の手ほどきを受けながら、町内各所で猛特訓。「失敗してもいいから遠くの建物に音が届くほど、思う存分に大きな音を出すことが大切」などのアドバイスに耳を傾けながら、真剣な表情で練習に打ち込んでいた。

　当日、会場に詰めかけた四百人を超える来場者を前に、子どもたちとグループが共演し、特訓の集大成を披露。モスマン氏が前回の公演時にプレゼントしたオリジナル曲「東川ブルース」をはじめ、計五曲を演奏した。

　会場は、子どもたちと世界的ジャズグループが生み出すハーモニーに大盛り上がり。「迫力満点のコラボレーションで圧倒される。もっと聴いていたい」「子どもたちもいい表情で演奏していて素晴らしい」などと話していた。

　共演後、グループによる公演に移り、アンコールを含め六曲を演奏。子どもたちと来場者は本場ニューヨークジャズの奥深さをじっくりと味わっていた。

　町教委の林万里教育長は「日本や北海道にめったに来ることのない超一流の演奏家の指導を受けるだけでなく、共演できるのは非常に貴重な経験。この経験を大切にしてほしい」と述べている。

(学校 2016-06-09付)