札幌市公立小中事務職員協議会　今後の事務の在り方確認　研修会に８５人が参加

（関係団体 2016-06-27付）

政令市移管を踏まえ、期待される学校、教職員、事務職員の在り方を学んだ

　札幌市公立小中学校事務職員協議会（能代隆行会長）は十日、札幌市立中央中学校で研修会を開催した＝写真＝。約八十五人が参加。研修を通して小中連携・小中一貫教育における事務職員の在り方を学んだ。

◆文科省教育改革室の武藤課長補佐が講話

　政令市移管を踏まえ、学習指導要領の改訂を控えた教育の動向を理解し、期待される学校、教職員、事務職員の在り方を学ぶことが目的。講師として文部科学省初等中等教育企画課教育制度改革室室長補佐の武藤久慶氏が「何故今、小中連携・小中一貫教育が求められているのか」と題して講演した。

　武藤氏は、小中連携・小中一貫教育の定義や全国での取組状況、その成果を提示。全国の二百十一市町村で実施し、九割近くで成果が出ていることを説明した。

　小中連携・小中一貫教育が求められている背景として、「発達の早期化」「中一ギャップ対応」「社会性育成機能強化」「学校単体での限界認識」の四点を提示。このうち、発達の早期化では思春期の早期化や興味・関心の多様化、中一ギャップ対応では、小学校から中学校へと子どもの生活が激変し、いじめ認知件数や不登校生徒数が増えているなどの問題点を紹介した。

　続いて、小中連携・小中一貫教育の取組について解説。小学校高学年で、中学校的指導を段階的に取り入れたり、小・中学校が融合した指導を導入したりするなどの学年段階の区切りの見直しや、高学年教科担任制・相互乗り入れ授業などの先進的な取組を説明した。

　このあと、「学びの連続性や不登校対策など、事務職員として考えていること」「発達障害の子どもに対し、どう対応しているか、今後どう対応するか」など様々なテーマでディスカッションを行った。

(関係団体 2016-06-27付)