教育職員の時間外勤務縮減に向け　８年ぶりに実態調査実施　小中高特の抽出校で―道教委

（道・道教委 2016-07-28付）

　道教委は、本年度、教育職員の時間外勤務等の実態調査を実施する方針を決めた。時間外勤務等縮減の取組の一環として、実態把握のために行う。二十年度にも実態調査を行っており、八年ぶりの調査となる。対象校は、札幌市を除く道内の公立小・中・高校、特別支援学校から抽出。各校の教育職員の週休日を含む一定期間の業務を調べる。本年度中に文部科学省が勤務実態調査を予定していることから、その内容を踏まえるとともに、二十年度調査との比較・分析ができるよう調査項目を決める。調査結果は報告書にまとめるほか、ホームページ上で公開し、市町村教委や道立学校との情報共有を図る。

　道教委が二十年度に実施した「教育職員の時間外勤務等にかかる実態調査」は、札幌市を除く道内の公立小・中・高校、特別支援学校から、学校規模や学科、障がい種などを考慮して抽出した七十二校で実施。

　教育職給料表適用職員が週休日を含む一週間について、何時にどのような業務を行ったなどの実態を調査票に記録。併せて、忙しく感じていることや多忙感を解消するために必要なことなどを尋ねる意識調査も行った。

　十月と十一月の二期に分け、期間中の連続する一週間で実施。調査結果は報告書にまとめた。

　二十年度調査から年数が経過していることから、文科省が本年度中に予定している調査も踏まえ、道教委として、本道の教員の時間外勤務の実態を把握するため、本年度、調査を実施することとした。

　対象校は、二十年度調査と同様、公立小・中・高校、特別支援学校から抽出。教育職給料表適用職員の週休日を含む一定期間の業務を調べる。

　実施期間は、学校の負担を考慮し、行事等の少ない時期を予定。

　調査内容は、文科省の本年度調査や、道教委の二十年度調査との比較・分析ができるような形で決める。

　調査結果は報告書にまとめるほか、ホームページに掲載し、市町村教委や道立学校との情報の共有化を図る。

　二十六日に開かれた二十八年度第一回時間外勤務等縮減推進会議で、調査について協議。委員からは、「調査自体が新たな負担とならないよう、ＩＣＴを活用するなどの配慮をしてほしい」「年代や性別なども勘案しながら、平準化したデータとなるような調査を」「負担感はそれぞれ違うので、自由記述欄を設けて詳細に調査できるようにしてほしい」などと求める意見が出された。

(道・道教委 2016-07-28付)