道道徳教育パワーアップ研究協議会 〝考える道徳〟へ研鑚積む 200人参加し講話や演習など―道教委(道・道教委 2016-08-08付)
280人が参加
道教委は一日、TKP札幌駅カンファレンスセンターで道道徳教育パワーアップ研究協議会を開催した=写真=。道内各地から約二百八十人が参加。説明や講話、演習・協議を通して、道徳教育推進上の課題や考える道徳の授業づくりに向けて研修を深めた。
道内全域の小・中学校、中等教育学校および特別支援学校の道徳教育の推進を主に担当する教諭を対象に、学習指導要領の一部改正や本道の道徳教育推進上の課題などを共有するとともに、道徳教育に関する指導内容・方法等の改善に向けた協議・実習等を行うことが目的。
道教委の担当者が「北海道の道徳教育の現状と課題」と題して説明。道徳教育推進上の課題として、①学校間や教師間の差が大きい②各教科等との役割分担や関連を意識した指導が不十分―などを示すとともに、道徳教育のこれまでの経緯や国の動向を解説した。
また、二十七年度に実施した道徳教育推進校アンケート調査結果をもとに、小学校では「読み物資料の登場人物の心情の読み取りに終始するなど、児童が自分自身についてより深くみつめたり、自己の生き方について深く考えたりすることができない授業がみられる」、中学校では「教師の一方的な指導や一問一答の繰り返しなど、生徒が自分自身についてより深くみつめたり、人間としての生き方について深く考えたりすることができない授業がみられる」などの課題を明らかにした。
その上で、道徳の教科化に向けて「読み物道徳→考える道徳」「押し付け道徳→考える道徳」への転換が大切と訴えた。
最後に、「特別の教科 道徳」への移行に向けて、「学校の道徳教育目標の明確化」「学校の重点内容項目の明確化」「重点内容項目にかかわる具体的な指導の機会、時期の明確化」「道徳教育の全体計画および別葉の作成」「道徳の時間の年間指導計画の整備」「道徳の時間を明確に実施」の六項目を強調した。
講話では、文部科学省の「小学校学習指導要領解説 特別の教科道徳編」作成者会議委員などを務める茨城県石岡市立府中小学校の齋藤教諭を講師に迎え「今、求められる道徳授業の在り方」と題し、「特別の教科 道徳」への移行スケジュールなどを解説。道徳の時間の位置付け、目標、内容、指導方法の配慮事項、教材、評価、公開と連携などを説明するとともに、問題解決型学習への具体的なヒントなどを紹介した。
(道・道教委 2016-08-08付)
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