北教組が結成７０周年記念レセプション　抵抗と創造の運動を―信岡委員長あいさつ

（関係団体 2016-08-24付）

約３００人が出席

　北海道教職員組合（＝北教組、信岡聡中央執行委員長）は十九日、ホテルライフォート札幌で結成七十周年記念レセプションを開催した＝写真＝。組合員のほか、道内各労組、日教組をはじめ各県教組・北教組関係団体などから約三百人が出席し、「教え子を再び戦場に送るな」の誓いを新たにした。主催者を代表してあいさつに立った信岡委員長は結成七十年の歴史を振り返りながら、「七十周年を機に、結成の原点に立ち返り、平和憲法を擁護し、子どもたちの輝く未来を守るため、一層団結し、抵抗と創造の運動を構築していく」との決意を示した。

　北教組は、一九四六年三月一日に結成。結成の原点である「綱領」には、「教育という重大なる職責を完うするため、生活の安定と社会的政治的地位の確立を期する」「教職員の団結を強化し、厳正な反省と批判のもとに、広く社会の各層と協力連携し教育の民主的革新に邁進する」ことが示されている。

　物故者へ黙とうをささげたあと、信岡委員長があいさつ。七十年の歴史について、「幾多の課題や不当な攻撃を一つ一つ団結の力で乗り越え、組合員の生活と権利を守り、憲法理念に基づく民主教育の確立を目指して、研鑚を積み重ね、懸命に運動を進めた、まさに“綱領”に基づく忠実なたたかいだった」と総括。

　安倍政権のもと、「教育基本法の改悪、特定秘密保護法と安保法が相次いで強行され、“戦争する国づくり”に向けて、憲法九条の明文改憲が目論まれ、子どもや地域の実態とかい離した、徹底した競争と管理の“国家のための教育”が進められようとしている。結成七十年の節目の年を、平和と民主主義、民主教育が重大な危機に直面する中で迎えることになった」と指摘した。

　その上で、「歴史を逆戻りさせ、二度と戦争の惨禍を繰り返させるわけにはいかない。七十周年を機に、結成の原点に立ち返り、平和憲法を擁護し、子どもたちの輝く未来を守るため、一層団結し、抵抗と創造の運動を構築していく」との決意を示した。

　続いて、日教組の岡本泰良中央執行委員長と連合北海道の出村良平会長が祝辞。岡本委員長は「平和の敵と教育の敵は同時にやってくると歴史が証明している。そこに、憲法の危機が迫っている。日教組は北教組とともに、たたかいは今からだ、これからだということで踏ん張っていきたい」、出村会長は「雇用の四割が非正規労働者で六人に一人の子どもが貧困、こんな社会は許してはならない。そのためには、北教組の皆さんの力が必要であり、連合北海道もともに頑張っていきたい」などと呼びかけた。

　このあと、壇上に並んだ歴代中央執行委員長を紹介。兼古哲郎氏が代表してあいさつし、「戦前回帰の攻撃がますます強まり、憲法改悪も具体的な日程にあがってきている。こういう緊迫した状況の中で、七十周年を契機にたたかい抜く決意を一層固めていただきたい」と激励した。

　来賓あいさつに続いて、各テーブルで歓談。七十年の活動の軌跡を振り返りながら、一層団結し、運動を進めていくことを誓い合った。

(関係団体 2016-08-24付)