札幌市社会科教育連盟が学習会　質の高い授業へ研鑚　説明、協議など通し

（関係団体 2016-08-31付）

指導の在り方などを研修

　札幌市社会科教育連盟（山岸徹委員長）は二十日、札幌市立資生館小学校で夏の学習会を開催した＝写真＝。会員約百人が参加。社会科学習の実態に関する説明やグループ協議、講演等を通して、小・中学校の社会科における指導の在り方など資質・能力の向上を図った。

　同会は研究主題「未来を切り拓く資質・能力を育む社会科の授業」の具体化を目指し、授業改善に資するための学習会等を実施している。

　はじめに、山岸委員長があいさつ。十月六日と十一日に行われる第四十四回札幌地区社会科教育研究大会にふれ、「研究主題の具体化を目指すほか、質の高い授業となるよう学習会に取り組んでほしい」と呼びかけた。

　続いて、附田裕哉事務局長が札幌市の社会科の実態について説明。二十七年度に行われた札幌市学習状況実現調査で分かった課題として、小学校では考えたことをまとめ、的確に表現する力など、中学校では理由および方法などを説明する力などを提示した。

　また、小学校三年生から中学校三年生までの七年間で社会科の学力を考えるため、小・中学校での指導の違いを中井健司小学部研究部長と髙橋吾一事務局次長が説明した。

　それぞれが日本の気候の単元を取り上げて説明。小学校について中井研究部長は、日本の気候の全体的な特色や地域の違いを、自分たちの住んでいる地域の気候と関連付けて理解させるなど、児童の興味・関心を高めながら知識を習得させる授業に取り組んでいることを紹介した。

　中学校について髙橋事務局次長は、日本に六つの気候があることを写真等で提示するなど、生徒に各地域の気候の特色を考えさせ、興味・関心が高まるような授業を展開していることを説明した。

　グループ討議では小・中学校それぞれの説明を受け、今後の指導に向けた話し合いを実施した。

　引き続き、附田事務局長が社会科の学力向上に向けた取組を説明。社会科ならではの見方・考え方など、授業改善に向けた課題がある中で、同連盟が実施している授業力向上セミナーなどを紹介した。

　このあと、授業内容等について合同学年部会を実施。また、札幌市立前田中央小学校の渡邉愼司校長、札幌市立手稲宮丘小学校の小松晋也校長が、自らの社会科の教育実践などを振り返りながら講演を行った。

(関係団体 2016-08-31付)