道がグローバル人材育成で指針　国際的視野や英語力を　育成の継続的な好循環促進

（道・道教委 2016-09-09付）

　道は、グローバル人材育成において、道民と共有する指針として、「北海道におけるグローバル人材の育成に向けて」を取りまとめた。求められる人材像を「北海道への誇りと異なる文化への寛容を身に付け、国際社会に貢献する高い志と広い視野をもって、地域や世界の課題解決に向けて主体的に取り組もうとする意思をもつ人材」と提示。その育成の機運醸成やネットワーク形成を図る中で、子どもたちが国際社会と積極的にかかわろうとする幅広い視野や、英語でコミュニケーションできる力を身に付ける取組などを進める。また、グローバル人材が活躍する姿をロールモデルとして示し、人材育成の継続的な好循環を促進する。

　道では、急速に進展するグローバル化への対応が必要になっている一方、グローバル人材に求める資質・能力などに多様な受け止め方があることを踏まえ、〝北海道に求められるグローバル人材像〟が必要と判断した。

　オール北海道で協働してグローバル人材育成に関する取組を進めるための方向性を検討するため、産学官の関係者による道グローバル人材育成方針案検討委員会を設置。「北海道におけるグローバル人材の育成に向けて」案を作成し、道議会文教委員会や北海道総合会議への報告、議会議論などを経て、成案として取りまとめた。

　内容をみると、本道におけるグローバル化に伴う課題として、「必要とされる素養の醸成」「海外留学の促進」「人材活用に向けた環境整備」「ネットワーク体制の構築」を挙げた。

　それらを踏まえ、求められるグローバル人材像を「北海道への誇りと異なる文化への寛容を身に付け、国際社会に貢献する高い志と広い視野をもって、地域や世界の課題解決に向けて主体的に取り組もうとする意思をもつ人材」と提示した。

　その育成のためには、道内外の企業や団体、個人の協力を得て、北海道全体での取組が必要なことから、人材育成の重要性と人材像を積極的に周知し、機運醸成を図る。また、人材育成について情報交換したり、その活用について協議したりする場としてのネットワーク形成を支援する。

　それらを図っていく中で、①必要な素養の醸成や海外留学の促進などによる人材育成②グローバル人材の活用に向けた環境整備などによるロールモデルの輩出③ロールモデルの活躍による新たな人材育成―に取り組むことによって、〝グローバル人材育成の好循環〟につなげる。

　そのために、「子どもたちが、ふるさとに心を置きながら、国際社会と積極的にかかわっていこうとする幅広い視野をもつとともに、英語で日常的なコミュニケーションができる力を身に付けられるよう取組を進める」「海外での学修活動をはじめ専門的な経験を積むための実践活動などの海外留学促進に取り組む」「グローバル人材活躍の姿を目標として学びと成長に努めることが期待されることから、ロールモデルの周知に積極的に取り組み、人材育成の継続的な好循環を促進する」としている。

(道・道教委 2016-09-09付)