メンタルヘルスセミナー上川会場　「いつもと違う」に注意　早期対応や再発防止策など学ぶ―道教委

（道・道教委 2016-09-13付）

空知など５管内から１３４人が参加

　【旭川発】道教委と公立学校共済組合道支部は六日、旭川市内の上川教育研修センターで二十八年度メンタルヘルスセミナー（上川会場）を開催した＝写真＝。空知、留萌、上川、宗谷、オホーツクの五管内から小・中・高校等の管理職百三十四人が参加。職場におけるメンタルヘルス不調の予防や職員への早期対応、復職支援や再発予防における留意点について理解を深めた。

　冒頭、あいさつに立った教育職員局福利課健康管理グループの中野公徳主幹は「児童生徒への影響力が大きい先生が、心身ともに健康で意欲的にやりがいをもって働く環境を整えるのが管理監督者の課題」と指摘。道教委として、「全小・中学校で教職員のストレスチェックの実施を働きかけていきたい」と述べた。加えて、「皆さんには教職員の心の健康保持増進をお願いしたい」と呼びかけた。

　つぎに、道教委産業医で福利課の元田夏紀主幹が「医学的な観点から管理職の対応を考える～気づいていますか？心のＳＯＳ」と題して講義した。

　元田主幹は、休職歴のある職員は短期間で再び休職する傾向にあることを紹介。また、文部科学省の調査から教職員の精神疾患の病気休職者は、異動後二年以内に多いことを伝えた。

　管理職が意識することとして、ストレス等による業務効率の低下やミスの多発、体の不調が続いているなど「いつもと違う」兆候を示す職員がいないか注意深く見守り、気づくことの大切さを強調。その上で、当該職員と面談し話を傾聴することで現状の自覚を促し、状態を見て医療機関への受診を勧めるよう求めた。

　このほか、職員の状態を把握する校内体制の整備などを推奨した。

　午後からは、保健師で福利課健康管理グループの和久野みゆき主査が「管理職が知っておくと役に立つ職場リハビリテーション（職場復帰支援）」について説明した。

　このほか、同組合道支部学校支援アドバイザーの石垣則昭氏が「教職員の心の安定を図る管理職のかかわり～心の持ち方を援助し、再発防止のために」を主題に講義。また、主題に沿って参加者同士で意見交換した。

(道・道教委 2016-09-13付)