札幌市教委が小・中学生の食物アレルギー状況まとめ　２８年度、２９０人増の１６１０４人　原因―卵、果物、魚卵が上位

（市町村 2016-10-17付）

　札幌市教委は、二十八年度「学校給食における食物アレルギー対応の状況」をまとめた。食物アレルギー症状のある小・中学生は、前年度と比べて二百九十人増の一万六千百四人。アレルギーの原因となる食材では、卵や果物、魚卵が上位を占めている。原因の食材を取り除いた「除去食」の対応を行っている小・中学生は一千二百四十五人、代替食は四百八十九人だった。

　二十八年度の札幌市学校教育指導の実態調査（自己申告を含む）から、小・中学校における食物アレルギー症状のある児童生徒の割合は、小学校一万六十一人（一一・三％）、中学校六千四十三人（一三・四％）で、二十七年度より小学校で〇・二ポイント、中学校で〇・四ポイント増加した。原因となる食材をみると、小学生が卵（三五・三％）、果物（三三・三％）、魚卵（一五・九％）と続く一方、中学生は果物（五一・七％）、卵（一九・五％）、魚卵（一一・五％）の順になっている。

　学校給食での対応については、献立内容によって主食や副食を持参している小学生が一千百四十人（一・三％）、中学生が三百六十九人（〇・八％）。アレルギーで牛乳の飲用を中止している小学生は六百二十四人（〇・七％）、中学生は二百八十六人（〇・六％）だった。

　除去食の対応をしている小学生は九百五十三人（一・一％）で、中学生は二百九十二人（〇・六％）。代替食は小学生三百七十一人（〇・四％）、中学生百十八人（〇・三％）となっている。

　また、過度の症状につき毎日弁当を持参している小学生は七十六人（〇・一％）、中学生は二十一人（〇・〇％）だった。

　市教委では数年前から、味や栄養などを考慮した上で、共通で食べることのできる献立を検討。ことしは、牛乳・乳製品、えび、卵を使用した料理について見直しており、「子どもたちが共通で食べられるものを増やしていきたい」と話している。

(市町村 2016-10-17付)