札幌市教委が28年度全国学力調査結果を発表 中学校の全科目で全国平均超 B問題の無回答率が継続課題(市町村 2016-10-19付)
札幌市教委は十八日、二十八年度全国学力・学習状況調査の調査結果を発表した。教科に関する調査では、中学校数学A・Bで、全国平均をそれぞれ一ポイント以上上回ったほか、国語A・Bでも全国平均を上回る結果となった。一方で、小学校ではすべての科目で全国平均との差が三ポイントの範囲内で下回った。市教委では、「活用」を問うB問題の結果から、「適切な根拠に基づいて説明すること」「自分の考えを書くこと」に無回答率が多いことなどを継続的な課題に挙げている。
本年度は、四月十九日に国語と算数・数学の「知識」に関するA問題、「活用」に関するB問題の教科に関する調査を実施。生活習慣や学習環境等に関する児童生徒質問紙調査、学校質問紙調査も行った。
調査対象校数および人数は、市内小学校二百二校の六年生一万四千百六十一人(九五・六%)、中学校九十九校の三年生一万四千百五人(九三・一%)となっている。
教科に関する調査結果をみると、札幌市の平均正答率は、小学校が国語Aが七一・三%、国語Bが五七・四%、算数Aが七五・七%、算数Bが四五・九%で、全国平均をやや下回った。
中学校は、国語Aが七六・二%、国語Bが六七・二%、数学Aが六三・六%、数学Bが四五・八%で、全国をやや上回る結果となった。
学校質問紙調査をみると、「読書が好きか」という質問に対して、小学校では肯定的な回答を行った割合が七七・四%、中学校で七五・六%で、二十七年度よりも小学校で二・六ポイント、中学校で二・二ポイント上回った。また、全国と比べて小学校で二・八ポイント、中学校で五・七ポイント上回った。
市教委では、A問題から、小学校国語で「漢字の書き取り」、算数で「小数・分数の乗法・除法の計算」などについて継続的な課題があると分析。また、B問題から、中学校で全国平均正答率を上回る問題が多くみられるものの、「適切な根拠に基づいて説明すること」「自分の考えを書くこと」など、全国と同様に無回答率が多いことを課題に挙げた。
◆「学ぶ力」育成へ課題探究学習推進
今後は、各学校に対して「学ぶ力」育成プログラムのより効果的な活用を求めるほか、主体的な学び・対話的な学び・深い学びの視点からの授業づくりを行うなど課題探究的な学習を推進する。また、学校と家庭が子どもの学習習慣づくり・生活習慣づくりを進める指針となる仮称・さっぽろっ子「学び」のススメを発行するなど、課題解決に向けた取組を進めていく。
(市町村 2016-10-19付)
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