２８年度札教研事業「秋の研究集会」④手稲区小学校社会科研究部

（市町村 2016-10-20付）

資料や映像を活用して授業を展開

◆工夫凝らし追求意欲向上―手稲鉄北小

　手稲区小学校社会科研究部の会場となった手稲鉄北小学校（松村隆志校長）では、元永舞教諭が六年三組「新しい日本、平和な日本～これからの日本を考えよう」を指導。単元の中心に五輪を据え、資料や映像を活用するなど児童が楽しく追求する授業を展開した＝写真＝。

　手稲区小学校社会科研究部では、研究主題を「自ら社会的事象にかかわり、楽しく追求する社会科の授業づくり」と設定。研究の視点として、「子どもが楽しく追求できる教材化」「子どもの追求意欲を高める教師のかかわり」の二点を据えて研究を進めている。

　公開授業で元永教諭は、本時の目標を「オリンピック開催が経済の発展だけではなく、国民が自信を取り戻す契機となったと考えることができる」と設定した。

　元永教諭は、戦後の日本の歴史を確認するなど前時までの学習を振り返ったあと、東京五輪があった昭和三十九年の新聞を提示。テレビの広告を見せたほか、三十五年ころから三十九年にかけてテレビの普及率が九〇％以上になるなど五輪の影響があったことに気づかせた。

　また、テレビの普及率が上昇したこと以外にも影響があったのか、疑問をもたせた上で、五輪によって日本がどう変化したかを問いかけた。

　児童一人ひとりに考えさせたあと、全体交流を実施。「道路や水道が整備された」「カラーテレビが普及した」「国民総生産が世界第二位になった」と児童の発表に対し、五輪前後の流れのほか、経済面や精神面で豊かになったことが分かるよう、分けて板書を構成した。

　また、当時のテレビを段ボール等を使って再現。白黒の五輪の映像を見せるなど当時の人々の気持ちに目を向けることができるように工夫を凝らした。

(市町村 2016-10-20付)