札幌市教委第３次生涯学習推進構想素案　まちの活力高める学びを　２９年度から１０年間の指針策定へ

（市町村 2016-10-26付）

　札幌市教委は、二十九年度から概ね十年間を見越した「第三次札幌市生涯学習推進構想」における素案を明らかにした。事務局が作成し、二十四日の生涯学習推進検討会議で示したもの。重点施策としては、①まちの活力を高める学びの推進②地域と学校が連携する取組の推進③身近な地域で学びを深められる環境の整備―の三点を据えている。

　市では、十九年に第二次生涯学習推進構想を策定して以来十年が経過。時代の変化等に対応した生涯学習推進の基本的な考え方や方向性を整理し、関連施策を総合的・計画的・体系的に進めるべく、第三次構想の策定に向けて検討を行っている。二十四日の検討会議では、有識者ら十二人が同素案をたたき台に意見交換した。

　素案の基本施策には、「学びを生かして未来を創造する人づくり」「学びで育むつながりづくり」「学びを支える環境づくり」の三点を設置。また、七つの「施策の方向性」に基づく二十二の展開項目のうち、①まちの活力を高める学びの推進②地域と学校が連携する取組の推進③身近な地域で学びを深められる環境の整備―の三点を重点施策として位置付けた。　

　①では、市民それぞれの個性と能力を様々な分野で発揮できるよう、まちづくり活動に役立つ学びを充実させることなどを検討。②については、学校・地域が連携を図ることで学びを通じたコミュニティーの形成を進めるほか、③では市民にとって身近な施設の図書館における市民活動や交流の場づくりを検討している。

　今後は、有識者の意見などを参考に修正を加えた上で、来年一月を目途に構想案を公表。約一ヵ月間パブリックコメントを募集し、市民の声を反映させて三月中に策定する。

(市町村 2016-10-26付)