チーム学校実現へ東神楽町教委―文科省委託 目指す子どもの姿共有 熟議開き地域全体で意見交換(市町村 2016-10-26付)
教職員や保護者、地域住民など70人が参加
【旭川発】東神楽町教委は四日、町総合福祉会館で「熟議inひがしかぐら」を開催した。文部科学省委託「チーム学校の実現に向けた業務改善等の推進事業」の一環。町内の教職員、保護者、地域住民、学校運営協議会委員など約七十人が参加した。文科省担当者による講演や、参加者同士での活発な意見交換を通して、東神楽の子どものあるべき姿について考えた。
同事業は、多様な専門スタッフによる「チーム学校」の体制を整えることで、教職員の多忙化の解消を図ることをねらいとしている。町では●一年間を期間として●事業を受け、町立東聖小学校を実践校に指定。兵庫教育大学による調査研究をもとに、学校のマネジメント力強化や組織体制の見直しに取り組んでいる。
その一環として開催した熟議では、子どもを育む多くの当事者が一堂に会し、それぞれが感じている課題や目指す姿を共有。地域とともにある学校づくりのさらなる推進を図ることを目的としている。
冒頭、あいさつに立った山本進町長は、町で進めている様々な取組を紹介。「これらの実践をもとに、北海道をリードし全国に広げていきたい」と述べた。その上で、「熟議では、皆さんが子どもたちのためどうすべきか熱心に議論することで、新しい道筋をつくることができれば」と期待した。
つぎに、文科省初等中等教育局参事官(学校運営支援担当)付学校運営支援企画官の髙見太也氏が「教育改革が求められる背景」と題して講演した。
全国学力・学習状況調査、OECD生徒の学習到達度調査(PISA)などの調査結果から、日本の子どもたちの現状と課題を解説。学習意欲や自尊感情が他国と比べて低い傾向にあることを伝えた。
こうした状況の打開を目指す国の政策を説明し、「次期学習指導要領の中で大切なことは、社会に開かれた教育課程。今後はこれが学校教育の主眼となる」と強調。子どもたちの他者と協働しながら課題を解決する力を育むため、コミュニティ・スクールなどを生かし、地域を巻き込んだ取組の推進を呼びかけた。
このあとの熟議において、「地域と学校で東神楽の子どもの姿を話そう~地域とともにある学校づくりのために」をテーマに、参加者はグループに分かれて意見交換した。
運営を務める兵庫教育大の日渡円教授は「一人ひとりが地域の形成者として話し合い、東神楽の目指す子どもの姿を共有してほしい」と話していた。
(市町村 2016-10-26付)
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