困り感への理解深める 帯広市教育研究所が特別支援研修(市町村 2016-10-31付)
講演する菊地教諭
【帯広発】帯広市教育研究所は十八日、市内のとかちプラザで二十八年度特別支援教育研修講座を実施した。幕別高校の菊地信二教諭が「今、高校に期待されていること~SENに注目して」と題して講演=写真=。約六十人の参加者は、特別な教育的支援を必要とする児童生徒への対応や支援方法について理解を深めた。
同講座は、発達障がいに関する教職員の理解を深め、早期対応できる専門的知識や技能を向上させることが目的。市内小・中学校の教諭約六十人が参加した。
冒頭、同所特別支援教育推進委員会の西田健一委員長(帯広市立北栄小学校教頭)があいさつ。特別支援教育における諸課題についてふれた上で、「校内体制を充実させることやきめ細やかな指導・支援を行うことが求められる」と指摘した。また、「本講座を通して、自身のスキルアップとともに、自校への還元や受講された先生方同士の連携、つながりを深めていただきたい」と期待を寄せた。
続いて、講演に立った菊地教諭は、高校における特別支援教育の実情について解説したあと、自校で実践している特別な教育的ニーズを必要とする生徒への支援事例を示した。
また、SEN(Special Educational Needs~特別な教育的支援の必要)について、「障がいがあるということが、必ずしもSENがあるとは限らない。それと同時に、障がいはないが、SENがある場合もある」と説明。障がいの有無にかかわらず、児童生徒一人ひとりの〝困り感〟を理解した上で接することの大切さを説いた。
このほか、特別支援教育における進路指導の在り方などを事例をもとに紹介した。
参加者からは、「発達障がいの児童への対応について理解できた」「生徒にとって何が必要なのか考えるきっかけになった」などの感想が寄せられた。
(市町村 2016-10-31付)
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