教育充実へ積極活用を　特別支援ハンドブック発行―札幌市教委

（市町村 2016-11-04付）

約３年半振りの改訂となった

　札幌市教委は、「校内学びの支援委員会・特別支援教育コーディネーターハンドブック」を発行した＝写真＝。特別な教育的支援を必要とする児童生徒のため、校内支援の実施や福祉との連携、対応要領等をまとめたもの。特別支援教育の充実に向け、積極的な活用を求めている。

校内支援、福祉との連携など紹介

　札幌市では、特別支援学級に在籍している児童がここ十年間で二倍になるなど、児童一人ひとりの多様な教育的ニーズや合理的配慮を踏まえた支援に応えていくことが求められている。

　市教委では、特別支援教育を取り巻く環境が変化している中で、同ハンドブックを改訂。今後、市立の幼・小・中・高校・特別支援学校のほか、関係機関等に配布する予定となっている。

　ハンドブックでは、校内学びの支援委員会や特別支援教育コーディネーターの役割を説明。校内支援の実施に当たっては、具体的な手立てや合理的配慮の参考として、「視覚的情報を活用する」「ルールや指示を明確にする」「学習場面で工夫する」などポイントを挙げている。

　また、それぞれの機関が役割を果たしながら、共通認識のもとで支援を行うことが重要と考え、障害児通所支援事業所や障害児（者）相談支援事業所など福祉機関を紹介。より一層緊密な連携を図っていくことを求めている。

　このほか、障害者差別解消法の施行を受けて策定した札幌市立学校職員における対応要領の概要版を掲載。合理的配慮の考え方や事例を紹介している。

(市町村 2016-11-04付)