数学Ａ・Ｂで全国との差が縮小　全国学力調査結果を公表―苫小牧市教委

（市町村 2016-11-04付）

　【室蘭発】苫小牧市教委は十月下旬、二十八年度全国学力・学習状況調査の結果を公表した＝表参照＝。平均正答率をみると、中学校数学Ａ・Ｂにおいて、昨年度よりも全国平均との差が縮まった。質問紙調査では、小・中学校いずれも、宿題や復習の時間が増加するなど、学習習慣の改善がみられた。

　本年度の調査は、四月十九日に実施。市内の小学六年生一千五百十八人（二十四校）、中学三年生一千四百六十四人（十四校）を対象に行われた。

　市における平均正答率をみると、小学校では、国語Ａが全道平均を一ポイント、全国平均を二・九ポイント下回った。国語Ｂは、全道平均より一・八ポイント、全国平均を三・六ポイント下回ったものの、「目的や意図に応じて、グラフをもとに、自分の考えを書く」において、全国平均を上回った。

　算数Ａは、全道平均より一ポイント、全国平均を三・三ポイント下回ったが、「量と測定」の「単位量当たりの大きさの求め方の理解」については全国平均と同等。算数Ｂは、全道平均を二・八ポイント、全国平均を五・五ポイント下回った。

　中学校では、国語Ａが全道平均で一ポイント、全国平均で一・五ポイントと、わずかに下回った。国語Ｂは、全道平均を二ポイント、全国平均を三・五ポイント下回った。

　数学Ａは、全道平均を一・三ポイント、全国平均を一・七ポイント下回ったが、昨年度より全国平均との差が縮まった。さらに、「図形」では、「垂線の作図の方法についての理解」や「見取図に表された立方体の角の大きさの関係を読み取ること」などについて、全国平均を上回った。

　数学Ｂは、全道平均を二・八ポイント、全国平均を三・六ポイント下回ったものの、昨年度に比べて全国平均に近づいた。

　児童生徒質問紙調査をみると、小・中学校とも宿題や復習の時間が増加しており、学習習慣の改善がうかがえる結果となった。さらに、小学校において、読書が好きという意見があるなど、読書習慣の定着がみられた。

　学校質問紙調査では、小・中学校とも放課後や長期休業中に補充的な学習サポートの充実がみられたほか、授業では、ノートに学習のめあてとまとめを書く割合が大幅に増えた。

(市町村 2016-11-04付)