教育活動創造する礎に　札幌市中学校教頭会が全日研修会

（関係団体 2016-11-11付）

研究主題「豊かな人間性と創造性を育む学校づくりの推進」のもと、提言発表やグループ討議、講演を行った

　札幌市中学校教頭会（森剛彦会長）は八日、ホテルライフォート札幌で二十八年度全日研修会を開催した＝写真＝。研究主題「豊かな人間性と創造性を育む学校づくりの推進」のもと、指導部・研究部・管理部が研究内容について提言を発表したほか、グループ討議や講演を実施。教頭としての資質や職能の向上を図った。

　開会式では、森会長があいさつ。次期学習指導要領改訂をめぐる動向にふれ、「私たち教頭は、子ども一人ひとりの人格が尊重され、学校に居場所があり、存在が大切にされる学校を、校長および全教職員でつくり上げていかなければならない」と強調した。

　また、「今回の研修会の議論が教頭の資質や職能の向上につながり、これからの教育活動を創造する礎となることを願う」と呼びかけた。

　続いて、指導部・研究部・管理部から各二人が研究内容について提言を発表。このうち、研究部では稲積中学校の金澤敦教頭が「外部人材の活用と教頭の役割」について説明した。

　金澤教頭は「社会を生き抜くために必要な資質・能力を確実に身に付けさせるなど、関係機関・地域・保護者と学校が協力して生徒を育む体制の構築が必要」と強調。「“学校のセールスマン”という自覚をもつ」「情報提供をしっかり行う」「モチベーションの向上に努める」など、これまでの実践を紹介し、「全教職員を巻き込んで、いかに組織的に教育課程を編成していくかを考え、チーム学校を実現していきたい」と述べた。

　また、指導部では常盤中学校の佐藤健児教頭が「豊かな人間性を育む教育の創造と教頭の役割」について説明した。相談支援パートナーやスクールカウンセラーなどと連携し生徒を支援している実践を紹介し、「生徒一人ひとりをケアするため、作業量の軽減や勤務体制等の見直しを図るなど、学校全体で生徒への指導ができれば」と話していた。

　このあと、六つの課題についてグループ討議を行ったほか、全体会ではグループ討議の内容について報告。また、札幌市中学校長会の大塚伸一会長が「教頭という存在の重さ」と題して講演した。

(関係団体 2016-11-11付)