摂食担当自立活動教諭を配置　給食指導を総合的に支援　道内初、本年度から活動―真駒内養護

（学校 2017-01-25付）

給食をスムーズに食べさせられるよう摂食担当教諭（左）が指導している

　真駒内養護学校（宮崎真彰校長）では、道内で初めて配置された摂食指導担当の自立活動教諭が校内の教員への指導を行っている。道内の特別支援学校や特別支援学級で教員に向けた研修など、自立活動の専門性を高めるための活動に取り組んでいる。

　道内の特別支援学校には、自立活動教諭十八人が十四校に配置されているが、特別支援学校に在籍する児童生徒の障がいの重度・重複化、多様化に伴い、給食指導の配慮が喫緊の課題となっている。そのため、本年度、摂食・嚥下の指導の充実に向け、同校に摂食指導を行う自立活動教諭が加配されることとなった。

　まず、運動・動作を担当する自立活動教諭二人とともに、児童生徒の発達の状態を把握。給食をペースト状やサイコロ状などの食べやすい状態に調整したり、食事や嚥下のしやすい姿勢の指導をしたりと、個別の指導計画の内容、実際の指導方法を総合的に支援している。

　同校は、道教委から肢体不自由教育における中心校の指定を受けており、道内の肢体不自由教育の先導的な役割を担っている。情報発信や、道内の特別支援学校や特別支援学級の教員に向けた自立活動の研修会の講師として指導助言を行い、各校の教員は、個別の指導計画の作成などに役立てている。

　宮崎校長は「給食指導をめぐる課題は、同校だけではなく、ほかの学校の課題でもあると思う。まず、わが校の中で課題や改善点を見つけ出し、道内の自立活動に関する専門性向上のための手がかりをつかんでいきたい」と話している。

(学校 2017-01-25付)