２８年度リサイクル堆肥活用校　食への意欲・関心高まる　札幌市教委が実施報告書まとめる

（市町村 2017-02-10付）

　札幌市教委は、二十八年度「フードリサイクル堆肥活用校」の実施報告書をまとめた。小・中学校百七十八校でフードリサイクル堆肥を活用し、「食べものに関して意欲・関心が高まった」「栽培活動への意欲が高まった」などの成果がみられた。市教委では実施報告を踏まえ、新聞などを活用した情報発信を行い、家庭・地域への理解を深めていく。

　二十八年度のフードリサイクル堆肥活用校は百七十八校（小学校百四十五校、中学校三十三校）。事業を開始した十八年度以降増え続け、二十七年度に比べて十校の増となった。

　堆肥活用校の実施報告書によると、給食時間における指導内容については、「フードリサイクルの仕組み、目的等について」が七六・三％（百三十二校）と多く、「フードリサイクル作物の生育状況、栄養、鮮度等」が四八・〇％（八十三校）、「自分たちで栽培した作物を味わう」が四五・七％（七十九校）だった。

　取組の成果としては、「食べものに関して意欲・関心が高まった」が八六・〇％（百五十三校）と多く、「栽培活動への意欲が高まった」が五五・一％（九十八校）、「感謝の気持ちが育った」が五二・八％（九十四校）、「自然環境に興味・関心が高まった」が四七・八％（八十五校）、「自主的に行動する態度が身に付いた」が一六・三％（二十九校）と続いている。

　また、給食の残量が減少したのは小学校四十二校、中学校六校だった。

　家庭・地域との連携については、「試食会・学校説明会・給食だより等でフードリサイクルについての情報提供をした」が八六・〇％（百五十三校）。札幌市農体験リーダー制度を活用した小学校は二十九校、中学校は四校だった。

　市教委では、栄養教諭による学校給食の献立や、各学校における食に関する取組の紹介などの情報発信を行い、家庭・地域への理解を深めていくとともに、家庭での食育、健康づくりの推進に取り組む。

(市町村 2017-02-10付)