札教組が定期大会　７つの運動方針掲げる　民主教育確立へのたたかいなど

（関係団体 2017-02-23付）

２０１７年度運動方針を決定した

　札幌市教職員組合（札教組）は二十日、道教育会館で第一回定期大会を開催した。スローガン「教え子を再び戦場に送らない」のもと、二〇一六年度のたたかいを総括するとともに、二〇一七年度の運動方針等を協議。県費負担教職員の給与移管に伴い、教育施策にかかわる課題の解決に向けて組織の総力を上げて取り組むなど七つの方針を掲げた大会宣言も採択した。

　「緑の山河」を斉唱したあと、筒井比呂志執行委員長があいさつ。自民党や文部科学省の動向にふれ、「現場を無視したトップダウンの“教育改革”は、学校現場の混乱を招くだけではなく、ますます子どもたちの豊かな学びを阻害することになる」と指摘した。

　あらゆる差別を許さず、平和で平等な社会の実現を目指すため、「子どもたちを中心に据えた教育活動や自主・自律の学校づくり、憲法・子どもの権利条約、札幌市子どもの権利条例の理念に基づく教育の実現を求める取組を強化していくことが重要」と語った。

　また、県費負担教職員の給与移管に伴い、教職員の給与・勤務条件等を札幌市が決定することにふれ、「札教組の存在意義や取組の重要性がますます高まる。これまでの取組に自信と確信をもち、運動を前進させていかなければならない」と呼びかけた。

　続く議事では、二〇一六年度の札教組のたたかいについて総括したほか、二〇一七年度の運動方針を決めた。

　運動方針の「とりくみの重点」には、「教育の国家主義化、学校教育への市場原理にもとづく差別・選別の競争主義の導入に反対し、民主教育確立のたたかいを進める」「いじめ・自殺・非行・問題行動の克服に向けて、全力をあげて取り組む」「子どもの権利条約の理解と学習を深め、札幌市が制定した子どもの最善の利益を実現するための権利条例の精神を具体化するための取組を進める」などを掲げた。

　このほか、県費負担教職員の給与負担等が政令指定都市へ移譲となることから、組織力の向上を図る議論をすすめることにした。

　また、「市教委による卒・入学式での国旗･国歌の校長への職務命令の撤回を目指すとともに、管理強化体制を許さず、職員会議の民主化に取り組む」など七つの方針を掲げた大会宣言を採択した。

(関係団体 2017-02-23付)