北理研札幌支部で研究部授業研　緑丘小で授業公開など　理科教育充実へ研鑚深める

（関係団体 2017-02-27付）

授業公開では、豆電球の明るさや電流の強さから走行距離との関連性を考えさせた

　北海道小学校理科研究会（村上力成会長）の札幌支部は二十一日、札幌市立緑丘小学校で「研究部授業研」を開催した。会員五十七人が参加。授業公開や研究協議を実施し、理科教育の充実に向けて研鑚を積んだ。

　この日、授業公開では同校の稲場康訓教諭が六年四組の理科「電気の利用」を公開。本時は十一時間扱いの七時間目で、目標を「特徴の異なる豆電球を付け替えながら車を走らせる活動を通して、電流の強さと豆電球の働きの大きさ、走行距離の関係に気づき、限られた電気の使われ方について考えをもつこと」と設定した。

　これまで手回し発電機で電気をつくり、様々な物を働かせる活動を実施。また、蓄えた電気を使い、車を走らせている。

　稲場教諭は、豆電球をつけた車が豆電球をつけなかった車よりも走行距離が短くなった前時の学習を振り返り、「豆電球を変えて（車の）走る距離をのばそう」と目標を提示した。

　実験では前時に使ったものとは異なる二種類の豆電球を用意し、車の走行距離を計測させた。その際には豆電球が暗いことや明るいことに着目させ、電流計で電流の強さを測らせるなど、電流の強さと走行距離の関連性を考えさせた。

　全体交流では、「暗い豆電球では少ししか電気を使っていない」などの児童の考えを取り上げ、電気の消費が少ない豆電球を使うと走る距離が長くなることを確認。また、ＬＥＤを使用した場合はどうなるかを考えさせるなど、次時の学習へとつなげた。

　このあと、研究協議を実施。村上会長が「授業の在り方など、活発な意見をお願いしたい」とあいさつした。また、授業者が授業内容について説明したほか、「子どもの分かり方に沿った問題解決」「主体的な追究による見方や考え方の変容」を柱に意見を交換した。

(関係団体 2017-02-27付)