道教委が文科省委託事業協議会 保護者への指導が必要 子どもの望ましいネット利用で(道・道教委 2017-03-01付)
取組報告を受け、協議を行った
道教委は二月二十三日、札幌市内のかでる2・7で「望ましいインターネット利用に向けた環境醸成推進事業」第二回全道協議会を開いた。二十七・二十八年度の取組報告を受け、出席者からは、子どもだけではなく、保護者に指導すること、地道に継続して取り組む必要があることなどを指摘する意見が出た。
同事業は、文部科学省委託「中高生を中心とした生活習慣マネジメント・サポート事業」として、二十七・二十八年度の二ヵ年で実施。ネットの過度の利用による睡眠時間や学習時間への影響など、生活習慣に関する新たな課題の解決に向け、PTA団体等と連携を図り、子どもや保護者の意識の変容を図るとともに、ネット利用を含めた望ましい生活習慣にかかわる気運の醸成を図った。
中では、「研究協力校における生活習慣改善プログラム」と「青少年教育施設を活用した生活習慣改善プログラム」を実施。
前者は、二年間で、各管内の中学校・高校各一校を研究協力校に指定。事前調査を行って生活習慣に関する課題を把握した上で、睡眠チェックシートの活用や、生徒と保護者を対象とした学習機会の提供などを行い、それらの取組による変容や効果を検証した。
後者では、ネイパルで、市町村が活用できるモデルプログラムとして、保護者等を対象に家庭におけるルールづくりに向けた学習を行うなどして、その効果を検証した。
全道協議会には、学校関係者や家庭教育支援団体関係者、医療関係者四人のほか、オブザーバーとして道教委職員が出席した。
事業内容の報告のあと、協議を行った。研究協力校などの取組については、「子どもの生活習慣を劇的に改善することは難しい」ものの、各校が活発に実践することによって、徐々に成果を上げている状況の報告があった。
報告を受け、出席者からは、「保護者の意識を高めるように取り組む必要がある。子どもに対して指導しても、保護者の意識を高めなければ、望ましい生活習慣は定着しないのでは」「地道に継続して取り組むことが必要。結果をすぐに求めるべきではない」などの意見が出た。
また、「ネット利用などのルールを、子どもがいかに自分事としてとらえるかが求められる。保護者にも、家庭にルールを取り入れるように意識してもらう必要がある」との指摘もあった。
また、学校などが研修会を開いても、保護者が共働きなど、それぞれの家庭の事情によって、参加が難しい状況があることから、「職場に働きかけることも必要では」との提案も出された。
ネット利用に関しては、医療的観点から、小学生など早期からの指導が必要と指摘する意見もあった。
(道・道教委 2017-03-01付)
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