3人、2校の取組たたえる 道教育実践表彰伝達式―胆振局(道・道教委 2017-03-15付)
南主幹教諭(右)
【室蘭発】胆振教育局は二月二十三日から二十七日にかけて、本年度の道教育実践表彰における管内受賞者に対し、表彰状を伝達した。教職員部門は南正彦主幹教諭など三人、学校部門は登別市立幌別小学校、北海道登別明日中等教育学校が受賞した。受賞者の功績はつぎのとおり。
【教職員表彰】
▼南正彦主幹教諭(登別市立富岸小学校)
▽学力・体力向上のための指導充実の取組
長年にわたって教務主任などを務め、教職員や児童に対する優れた指導力を発揮し、校務推進の実務的なリーダーとして学力・体力向上のための学校改善に取り組み、現在は主幹教諭として学校力向上の牽引役として大いに力量を発揮している。
特に、体力向上においては管内・市内の教職員を対象とした体育実技にかかわる講習会等の講師を務め、教職員の指導力向上に向けた取組を中心的に推進するとともに、体育の授業における指導法の工夫改善に尽力し、本道ならびに管内の教育の振興と充実に大きく貢献している。
また、校務の推進において外部機関との連携を密に行い、コミュニティ・スクールにおける特色ある教育活動の推進や土曜授業の充実などに中核的な役割を果たすとともに、教職員への指導助言をきめ細かく行うなど、その実績は高く評価されている。
▼伊藤聖子教諭(苫小牧市立美園小学校)
▽若手・中堅教員の授業力向上への貢献
管内・市内における授業研究のリーダー的存在として、小・中学校の研修を推進する立場の教員に対する指導的役割を長年果たすとともに、教職経験の浅い教員の指導力向上に尽力している。
特に、苫小牧市教育研究所や市内小・中学校の研究授業において、道教委や苫小牧市教委の学力向上施策を市内の教員に普及・啓発するとともに、授業改善の視点と指導方法を具体的に指導助言するなど、その実践は高く評価されている。
また、苫小牧市学力向上推進委員、市教育研究所の学力向上研究委員、学力向上推進チーム授業改善スーパーバイザーなどを務め、市内児童の学力向上を牽引するなど、管内・本市の教育の振興と充実に大きな成果を上げている。
▼阿部秀彦事務職員(洞爺湖町立洞爺中学校)
▽事務職員としての職能の向上・地域貢献の取組
長年にわたって、事務職員としてコスト削減の意識をもって職務を行い、事務処理を正確かつ迅速に行うことはもとより、ICTの活用等によって教育活動の円滑な遂行に多大な貢献を果たしている。
特に、ICT機器に精通し、教職員が授業等で使用する教材作成や校務の軽減化を図るため、生徒の評定にかかる電算システム、出席簿や通知票のデータを指導要録に反映するシステムづくりなどを協働して行うとともに、同校のネットパトロール業務も担い、生徒や保護者向けの情報モラル教育の指導も行っている。
さらに、事務能力向上のため、道公立小中学校事務職員協議会の研修において中核的な役割を果たし、全道の研究大会で実践発表を二度行うなど本道ならびに管内の教育の振興と充実に大きな成果を上げている。
また、洞爺湖有珠火山マイスター資格を取得し、同校の防災教育の講師を務めるほか、洞爺湖町・近隣市町の小・中学生や教職員を対象とした有珠山のフィールドワーク等を行い防災意識の向上を図るなど、その実践は高く評価されている。
【学校表彰】
▼登別市立幌別小学校(中山重夫校長、児童数二九一人)
「すすんで学び よく考える子」「互いに助けあい 思いやる子」「丈夫な体でたくましく生きぬく子」の育成を目指し、授業改善に視点を当てた研究の推進に努めている。
特に二十四年度から「学校力向上に関する総合実践事業」のモデル校、二十五年度からは実践指定校として学力向上、体力向上等に組織的に取り組み、メンター型研修によって教師の指導力向上を図ったり、ミドルリーダーを対象とした学校運営マネジメント研修を実施したりするなど、包括的な学校改善にかかわる取組を通した人材育成に大きな成果を上げている。
また、コミュニティ・スクールの取組や土曜授業の実施など、学校教育に求められている様々な今日的な課題の解決に先駆的に取り組み、管理職や指導主事等の優秀な人材を輩出するなどその実践は高く評価されている。
▼登別明日中等教育学校(五十嵐晋校長、生徒数四五九人)
創立から十年間、道立学校で初めての中等教育学校として、「高い知性、豊かな人間性、健康な心身、郷土愛と国際性を身に付けた、本道の将来を担う人材の育成を目指す」を教育目標に掲げ、創意工夫あふれる教育活動に取り組んでいる。特に、二十六年度から文部科学省スーパーグローバルハイスクールの指定を受け、海外フィールドワークやテレビ会議システムを活用した海外との交流活動等を行っている。
また、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成に向け、学力向上や進路実現に努め成果を上げている。本校で取り組んでいるコミュニケーション活動を生かした効果的な学習指導や授業改善に生かすための評価方法の研究成果は、実践発表等で広く普及されている。
さらに、開校当初から国際理解教育や外国語教育を重視し、アメリカ・カナダなどへの海外見学旅行やCALLシステムの活用、オールイングリッシュで行う英会話の授業などを通し国際的視野を広げ、系統的に語学力やコミュニケーション能力を育成するなど、その実践は高く評価されている。
この記事の他の写真
伊藤教諭(右)
阿部事務職員(右)
登別市立幌別小
登別明日中等教育学校
(道・道教委 2017-03-15付)
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