道内３校目の義務教育学校　新年度、トマム学校に移行　６・３制や教科担任制導入など―占冠村

（市町村 2017-03-15付）

　【旭川発】占冠村立トマム小・中学校（牧野博已校長）は、四月一日から既存の校舎を活用した施設一体型の義務教育学校「村立トマム学校」に移行する。道内では三校目の義務教育学校となり、上川管内では初。学年制は現行の「六・三」制を採用するほか、教科担任制を導入する。教育課程編成については、リゾート地であるトマムの特色を生かした教育活動を盛り込む考え。今後、試行錯誤しながら乗り入れ授業や柔軟な教育課程編成を検討し、特色ある学校づくりを進めていく。

　義務教育学校は、学校教育法の改正によって二十八年に新設された、小学校から中学校まで九年間の教育課程を一体化させた小中一貫校。学年制の柔軟な区切りや、教科内容の入れ替えや前倒し、独自教科の設定、小学校段階からの教科担任制の導入などが可能となっている。

　占冠村教委は、小規模な小・中学校併置校として小中連携の教育活動を進めてきた同校の取組をより充実させるべく、本年度から義務教育学校への移行を検討。小中一貫教育基本方針や義務教育学校移行計画を策定するとともに、行事等を通じて保護者や学校運営協議会などに周知を促し、準備を進めてきた。

　昨年十二月中旬に開かれた村議会第五回定例会に学校設置条例改正案を上程し可決。四月一日から、道内三校目で管内では初となる義務教育学校へと移行することとした。

　既存の校舎を活用した施設一体型のトマム学校は、学年制について、現行の「六・三」制を採用。一～六年生は前期課程となり、これまでの中学一～三年生は七～九年生の後期課程とする。教育課程編成については、リゾート地であるトマムの特色を生かした教育活動を盛り込む予定。加えて、教科担任制を導入する。

　管理職については、校長一人と、前期と後期にそれぞれ教頭を一人ずつ配置する。

　このほか、校旗については新しいものへと変更するが、校章や校歌、授業時間、行事については従来どおり継続していく。

　今後は、検討を重ねながら乗り入れ授業の実施や柔軟な教育課程編成を検討し、教育活動の質・内容の充実を図り、特色ある学校づくりを進めていく考えだ。

　なお、占冠中央小学校と占冠中学校がある中央地区については、義務教育学校への移行は未定で、保護者や地域と丁寧な議論を重ね、中央地区に適した学校の在り方を探っていく。

(市町村 2017-03-15付)