札幌らしい交通環境学習プロジェクト 新学習指導要領の変更点確認 より一層教員へアピールを
(市町村 2017-03-16付)

交通環境学習プロジェクト会議
教材の価値が高い一方、教員の認知度の低さが課題として上がった

 札幌らしい交通環境学習プロジェクトは十日、セントラル札幌北ビルで第三回会議を開いた。市内の小学校長、教諭ら委員等十六人が参加。研究授業の実践報告などをもとに意見を交わし、交通環境学習の教員へのより一層のアピールを図るなど、新年度の方向性を確認した。

 札幌市では、移動手段や社会全体の交通を「人や社会、環境にやさしい」という観点から見直し、改善していくために、自発的な行動を取れるような人間を育てることを目指し、「小学校における交通環境学習」(モビリティ・マネジメント教育)を二十三年度から行っている。

 同プロジェクトは、市内の小学校長や教諭、市教委指導主事計十二人で組織し、交通環境学習の推進に努めている。

 この日、市まちづくり政策局総合交通計画部の鶴本伸彦都市交通課長が「皆さんの意見を十分に反映させながら交通環境学習を推進し、全市的な展開に向け努力していきたい」とあいさつ。

 続いて、一月に研究授業を行った札幌市立緑丘小学校の石本歩教諭、札幌市立信濃小学校の黒田健太教諭が実践報告を行った。

 このうち石本教諭は、札幌エリアの公共交通機関の乗り継ぎ経路や運行時刻を検索できるWEBサイト「さっぽろえきバスnavi」がことしリニューアルする理由を考えさせる授業によって、「サイトを利用してみたい」といった声が増えるなど、児童の公共交通に対するの思いが強まったことを報告した。

 委員からは、授業前後にアンケートをとり、意識の変容をとらえたことが評価されたほか、「さっぽろえきバスnavi」などの教材価値が高い一方、教員の認知度が低く、交通環境学習に対する意識の低さを懸念する声が上がり、次年度は、教員向けに交通環境学習をどのようにアピールするかを検討していくことを確認した。

 続いて、市のホームページに掲載する交通環境学習用素材データの内容をあらためて確認した。

 最後に、小学校の次期学習指導要領の交通にかかわる個所を確認。三年生の社会で、交通の発達とまちの広がりを関連させた授業展開が期待できることなどを共有した。

(市町村 2017-03-16付)

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