西興部村の２９年度教育行政執行方針＝吉田教育長

（市町村 2017-04-11付）

西興部村教委・吉田且志教育長

　【網走発】西興部村教委の吉田且志教育長は、第一回定例町議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。次期学習指導要領に向けて、すべての学校においてICT環境など校内体制を整備するとともに、全国学力・学習状況調査などの結果を踏まえ、個に応じた指導の充実を推進。「わかる・できる」喜びや楽しさを実感できる授業を展開し、主体的な学習態度や、思考力・判断力・表現力などを育む言語活動や読書活動の充実を図っていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

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　生きる力の育成を教育の基本と踏まえ、教育大綱を基調に、村長と連携し、村の総合計画が目指す「人と文化を育てるむら」の理念に基づき学校教育、社会教育を両輪に、生涯にわたって学び合い、豊かな心と個性を育み、潤いのある充実した生活を送ることができる社会の実現を目指していく。

▼学校教育の振興について　基礎的・基本的な知識・技能の習得と、課題を解決する能力を育むとともに、全国学力・学習状況調査等から、児童生徒の学力の成果と課題を分析。個に応じた指導の充実に努め、「わかる・できる」喜びや楽しさを実感できる授業改善による主体的な学習態度や、思考力・判断力・表現力などを育む言語活動や読書活動の充実に努めていく。　

　また、三十年度に全面実施が予定されている「特別の教科　道徳」の円滑な実施に向けた校内体制を整備するとともに、いじめによる深刻な問題が全国で依然として発生していることを踏まえ、未然防止や早期発見・対応を図ることのできる校内組織の機能化を図る。「北海道いじめ防止基本方針」に基づき、いじめを起こさない環境づくりに取り組み、家庭や学童保育、地域などと連携し、「いじめは人間として絶対に許されない」という人権意識の高揚に努めていく。

▼たくましく生きるための健康や体力

　全国体力・運動能力調査を全学年で実施。子どもの体力状況を把握・分析しながら、体育および健康に関する指導の充実を図るとともに、三校共通の「家庭学習のしおり」をもとに、家庭と学校が連携して子どもの生活習慣づくりに取り組んでいく。

▼教育環境の整備

すべての学校に校舎内への不審者の侵入防止対策を実施するほか、教室内の無線環境を整備し、ＩＣＴの有効活用を図るための教師用タブレットの導入、児童生徒用パソコンの更新など計画的な整備に努めていく。

▼社会教育の振興について　放課後や長期休業期間中の生活の充実と、働く保護者の子育て支援を目的とする学童保育を両地区で引き続き開設する。また、長期休業中の生活習慣を身に付けるための「子どもの生活づくり〝朝活〟」事業を引き続き実施していく。

　さらに、猟区管理協会が主催するワイルドライフ教室やスポーツ少年団などへの支援を通じて、児童の校外教育の充実を図る。

　このほか、児童生徒をはじめ村民の英語教育の充実と海外の生活文化を学ぶための英語指導助手の学校派遣、サークルへの派遣を行い語学指導の向上に資するとともに、隔年で行っている中学一・二年生の海外体験学習事業を実施する。米国ジュノー市でのホームステイなどを通じて、アメリカの生活文化の体験と語学の研修に資する。また、料理教室によるアメリカの生活文化の紹介や学童保育児童とジュノー市児童とのビデオレターによる交流を行い、ジュノー市との国際交流の充実を図る。

(市町村 2017-04-11付)