必要な財源確保へ活動 道公立文教施設整備期成会が総会
(関係団体 2017-05-19付)

道公立文教施設整備期成会総会
すべての事業の実施に向け、運動目標などを決定した

 道公立文教施設整備期成会は十五日、京王プラザホテル札幌で第六十五回定期総会を開いた。「公立文教施設整備にかかる財源の確保および施策の充実」など五点の運動目標のもと、「地方公共団体が計画するすべての事業が実施できるよう必要な財源の確保を図る」ことなどを重点要望事項に掲げ、二十九年度の運動を展開していくことを決めた。役員改選では、新会長に山本栄二会長代行(共和町長)を選出した。

 本年度当初時点における国の公立学校施設整備費は、当初予算と二十八年度補正予算を合わせて二千九十七億円が計上された。継続事業などは優先的に採択されたものの、トイレ・空調の設備等にかかる大規模改造や校舎の防災機能強化事業などは採択が見送られた。本道においては、四月二十日時点で二十八事業が未採択となった。

 あいさつに立った山本会長代行は、国の本年度公立学校施設整備費予算をめぐる情勢、学校施設の耐震化や長寿命化計画などにふれながら、「公立文教施設整備に要する財源が確保されることや、施設の充実が図られることは、市町村が取組を推進していく上で大変重要」と強調した。

 また、「二十九年度当初に採択が見送られた事業の完全採択と、必要な財源の確保について国に要望を行う」と述べ、「三十年度は各市町村が計画するすべての事業が実施できる必要な財源が必ず確保されるよう、全国期成会と連携しながら、情報収集や要望活動を行っていきたい」との考えを示した。

 来賓として出席した道教委の柴田達夫教育長は、公立文教施設整備費に関し、三十年度の予算確保などについて、「国に強く要望していく」と述べたほか、非構造部材を含めた学校施設の耐震化やアスベスト対策について、「早期に適切な措置を講じるようお願いする」と呼びかけた。

 議事に入り、二十八年度の事業、決算、監査の報告事項を承認したあと、二十九年度の運動目標・事業計画、予算について協議し、いずれも原案どおり決定した。

 運動目標には、①公立文教施設整備にかかる財源の確保および施策の充実②公立体育施設整備にかかる施策の充実③公立学校給食に対する財源の確保および施策の充実④公立幼稚園に対する施策の充実⑤へき地教育に対する財源の確保および施策の充実―の五点を掲げ、「地方公共団体が計画するすべての事業が実施できるよう必要な財源の確保を図る。特に、年度の早期に事業ができるよう、当初予算において確保を図る」などの重点要望事項を、目標ごとに盛り込んだ。

 事業計画では、国の予算決定プロセスに応じ、段階別に運動の方針を定めた。さらに、運動目標と重点要望事項に基づき、「公立文教施設整備にかかる決議文」など、四つの決議文を採択した。

 また、役員改選を行い、新会長に共和町の山本町長を選出した。

 役員はつぎのとおり(任期は二十九~三十年度の二年)。=敬称略=

▽会長=山本栄二(共和町長・新)

▽副会長=社会教育・井上久男(置戸町長)、体育スポーツ・浜田哲(美瑛町長)、学校給食・外崎秀人(今金町長)、へき地教育・三好富士夫(南幌町長・新)、幼稚園・岩倉博文(苫小牧市長)

▽監事=上野正三(北広島市長)、齋藤房生(紋別市教育長・新)、本庄幸賢(当別町教育長)

          ◇          ◇          ◇

◆運動目標・重点要望事項

▼公立文教施設整備にかかる財源の確保および施策の充実

▽地方公共団体が計画するすべての事業が実施できるよう必要な財源の確保を図る。特に、年度の早期に事業ができるよう、当初予算において確保を図る

▽学校施設(幼稚園を含む)の耐震化事業・老朽化およびアスベストやPCB対策など、安全・安心な学校づくりにかかる施策の充実を図る

▽地方財政措置の充実を図る

▼公立体育施設整備にかかる施策の充実

▽地域スポーツセンター、中学校武道場、学校水泳プールなどの体育施設の整備にかかる施策の充実を図る

▼公立学校給食に対する財源の確保および施策の充実

▽「義務教育費国庫負担法」に基づき、地方公共団体に負担を転嫁することなく、国の責務として必要な財源を確保し、栄養教諭および学校栄養職員の配置を計画的に改善する

▽食育を推進するため、栄養教諭を中核とした食に関する指導のための施策を充実する

▽地方の事業計画を踏まえて学校給食施設整備に必要な財源を確保し、交付金を充実する

▼公立幼稚園に対する施策の充実

▽一学級の幼児定数、教員一人当たりの幼児数について引き続き改善を図るとともに、専任園長、教頭、養護教諭または養護助教諭および事務職員の配置を義務付ける

▽特別な支援を必要とする幼児の就園する公立幼稚園について、私立幼稚園と同様な措置が図られるよう施策の推進を図る

▼へき地教育に対する財源の確保および施策の充実

▽スクールバスなど児童生徒の通学手段の確保等について施策の充実を図る

▽へき地教員宿舎整備事業量の確保を図る

(関係団体 2017-05-19付)

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