札幌市教委とＰＭＦ組織委　音楽で心を一つに　児童７００人がオーケストラと共演

（市町村 2017-07-24付）

児童約７００人がオーケストラの演奏に合わせ、合唱やリコーダー演奏を行った

　札幌市教委とＰＭＦ組織委員会は十九日、札幌コンサートホールＫｉｔａｒａでリンクアップ・コンサートを開いた。市内の小学校九校に通う六年生約七百人が参加。児童は、世界から集まった若手演奏家で編成されたＰＭＦオーケストラと共演した。

　この取組は、オーケストラと共演する参加型のリンクアップ・コンサートを通じて、音楽に主体的にかかわる態度を育み、豊かな情操を養うことが目的。米国ニューヨーク・カーネギーホールが主催している小学生向け音楽プログラムをもとに、市教委と同委員会が札幌版を開発し、二十五年から実施している。アジアでのリンクアップの実施は札幌のみとなっている。

　ことしは、二条小学校、山鼻南小学校、新琴似北小学校、元町小学校、札苗緑小学校、平岸西小学校、南月寒小学校、福住小学校、山の手養護学校の六年生約七百人が参加。各校の児童は、ＰＭＦオーケストラとの共演に向けて、音楽の授業でリコーダーや歌の練習などに取り組んできた。

　当日はＰＭＦオーケストラやソプラノ歌手の九嶋香奈枝氏などが参加。児童は客席から演奏に加わった。

　はじめに、九嶋氏はともに音楽をつくり上げることで「音楽を通じて心と心が通い合う」と話したほか、リンクアップについて「音楽でみんなが結び付くという意味」と説明した。

　続いて、ＰＭＦオーケストラがトーマス・キャバニスの「Ｃｏｍｅ　ｔｏ　Ｐｌａｙ」やブラームスの「ハンガリー舞曲第五番」、ヨハン・シュトラウス二世「美しく青きドナウ」などを演奏。児童はオーケストラの演奏に合わせて合唱したほか、リコーダーを吹くなど、オーケストラと共演した。

　また、九嶋氏がオーケストラで使う楽器を、ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」の演奏に合わせて紹介。主に弦楽器や木管楽器、金管楽器、打楽器の四つのセクションに分かれることなどを説明した。

　最後に、ブラジルのサンバの格好をしたＰＭＦオーケストラのメンバーが客席に登場し、フィーリョの「シダーヂマラヴィリョーザ～すばらしい街」を演奏した。児童は音楽にのって楽しみながら体を動かした。

(市町村 2017-07-24付)