訓子府町教委が武蔵野美大と連携 アート通じ感性高めて 彫刻体験、黒板ジャックなど
(市町村 2017-07-24付)

 【網走発】訓子府町教委は、本年度の新規事業として武蔵野美術大学との連携プログラムを実施する。木彫りアーティストの山本麻璃絵氏による公開制作や彫刻体験ワークショップのほか、同大学の自主プロジェクト「旅するムサビ」のメンバーによる〝黒板ジャック〟などを予定。学生との交流や芸術作品の鑑賞を通じて、芸術文化の振興を図っていく。

 町教委では昨年、総合的な文化芸術事業の展開を図るために「文化芸術活動方針」を策定した。この活動方針を今後の文化芸術活動やまちづくりへとつなげることを目的に、本年度からパブリックアートによるまちづくり事業「くんねっぷ:アート・タウン・プロジェクト」をスタート。この取組の一つとして、同大との連携プログラムを実施する。

 本年度の主な連携プログラムとして、同大彫刻学科研究室スタッフで、木彫りアーティストとして活躍している山本氏による公開制作や彫刻体験ワークショップなどを開催。ワークショップは主に夏休み中の子どもたちを対象に実施する。

 また、同大の「旅するムサビ」メンバーが〝町内のどこかの黒板〟にチョークでアート作品を描く黒板ジャックなどを予定している。

 このほか、彫刻や絵画など、同大の学生の作品を展示する「対話型作品鑑賞会」を実施。観覧者は作品についての感想を作者と語り合い、美術の多様な価値観や考え方に出会うことで創造的な感性の広がりをねらう。

 町教委の担当者は「学生との交流や、芸術作品との出会いを通して、本町の文化芸術振興が図られることに期待したい」と話している。

 連携プログラムの開催日程はつぎのとおり(①日時②場所③対象④内容)。

▼木彫彫刻作品公開制作=①8月8~19日②町公民館北側裏庭③全年齢④木彫りアーティストの山本氏が来町し、12日間の公開制作を行う

▼夏休み「彫刻」=①8月12日午後1時30分~4時②町公民館多目的ホール③小学生以上の子ども30人(大人の参加は自由)④公開制作のために滞在している山本氏が講師を務め、彫刻制作体験を行う

▼黒板ジャック=①8月21日②非公開③全年齢④同大の「旅するムサビ」メンバーが、黒板にアート作品を制作する

▼対話型作品鑑賞会=①8月19日②町公民館講堂③全年齢④同大学の学生が持ち込んだ作品を前に、対話型の鑑賞会を実施する

※キーワード

▽武蔵野美術大学との連携=同町は昨年度、閉館した東京都渋谷区の複合施設「こどもの城」に設置されていた、町ゆかりの彫刻家、故・水本修二氏の彫刻作品「関係空間」を引き取った。引き取りに際して、作者が過去に講師を務めていた同大から、分解や復元に関する様々なアドバイスを受けたことから、関係が深まった。これをきっかけとして、アートによるまちづくりを目指す町と同大学の連携プログラムが行われることとなった。

(市町村 2017-07-24付)

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