北見北斗高サイエンスクラブ 日ごろの研究の成果発表 常呂川流域水ミーティング開く(学校 2017-07-28付)
プロジェクトリーダーの佐々木さんは、アクションプランを宣言した
【網走発】北見北斗高校(渡部道博校長)サイエンスクラブは十六日、北見市立図書館で市民を対象に「常呂川流域水ミーティング」を開いた。常呂川水系流域に所在する小学校や高校、大学のほか、北見市および関連の企業がそれぞれ、水環境をテーマにした取組を発表。サイエンスクラブの生徒は常呂川流域の水質・水生生物調査の結果や、降雨が与える影響などを発表した。
同校は毎年、北見市、置戸町、訓子府町の常呂川水系流域において、環境保全をテーマとした探究活動や水質調査などを実施。本年度からは新たに文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに指定された。 水ミーティングは、サイエンスクラブが自然環境に関する様々な活動を行う「グローカルアクションプロジェクト」の一環として実施したもの。常呂川流域の環境保全意識の向上を目的としている。道環境財団の北海道e―水プロジェクト2017の助成金を活用して、市民を対象に行った。
当日は同校サイエンスクラブの部員のほか、北見市立小泉小学校の小西政策教頭や北見工業大学環境マテリアル工学科の齋藤剣氏、北見市上下水道局浄水場水質係の別部太郎氏らが、水環境に関連する取組を発表。
このうち、同校サイエンスクラブ一年生の越智元彦君と渡辺理奈さんは、五月から六月に実施した常呂川流域の水質・水生生物調査の結果を発表した。
越智君と渡辺さんは、常呂川流域の十二ヵ所で採取した河川水のパックテストの結果について説明。アンモニウム態窒素や亜硝酸態窒素などの化学物質の濃度
の値が、計測日によって大きく差があることから、昨年の台風の影響で濃度が変わりやすくなっている可能性があることを指摘した。
また、調査で採取した水中昆虫の種類が例年よりも少ないことを報告。特に北見大橋の地点では、台風の影響で川の流れが大きく変わり、土砂の影響で川底の石が埋まったような状態になっていたことを説明し、台風が水中昆虫の分布に変化をもたらした可能性があることを示した。
このほか本年度、河川財団の河川基金ジュニア研究者として助成を受けている二年生の平野文さんが「降雨が水質変化に与える影響について」と題して発表。降雨によって河川水中に流入するリン酸イオンや硝酸態窒素などの化学物質の量は、表層土壌が河川へ流入するかどうかで大きく異なると説明した。
このあと、青年海外協力隊現職教員特別参加制度を活用し、二十六年度第一次隊ザンビア青少年活動のメンバーとして活動した、津別町立津別中学校の渡邊美希教諭が「ザンビアと水」をテーマに講演を行った。
閉会式では、グローカルアクションプロジェクトリーダーの佐々木紅映さん(三年)が「世界に目を向け、地元オホーツクで活動する。グローバルな視点をもち、ローカルで活動するグローカルアクションプロジェクトをここに宣言する」などと力強く宣言した。
(学校 2017-07-28付)
その他の記事( 学校)
深川東高が農業農村整備学習会に参加 区画整理などの必要性学ぶ 講義・DVD視聴で理解深める
【岩見沢発】深川東高校(菊池智宏校長)の生産科学科一年生二十五人が二十一日、空知総合振興局北部耕地出張所主催の農業農村整備学習会に参加し、農業基盤整備の必要性や農業の歴史、用水路の大切さな...(2017-08-04) 全て読む
宗谷建設青年会による出前講座 建設業の魅力を実感! 土木などの仕事内容学ぶ 稚内大谷高
【稚内発】稚内大谷高校(山下優校長)で七月二十四日、建設業の若手経営者で構成する宗谷建設青年会(=宗建会、田中太一会長)による出前講座が開かれた。三年生八十七人が参加。生徒たちは、道路や橋...(2017-08-03) 全て読む
道教育大附属札幌中が研究大会 自律と共栄に向かう学びを
道教育大学附属札幌中学校(佐々木貴子校長)は七月二十六日、同校で二十九年度教育研究大会を開いた。研究主題「自己を拓き、協創する生徒の育成」のもと、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体...(2017-08-03) 全て読む
遠別農業高 FOOD EXPO北海道に参加 研究成果、加工品をPR バイヤーから好評博す
【留萌発】遠別農業高校(細川徹校長)は七月中旬、札幌パークホテルで開かれた「FOOD EXPO 北海道~北海道〝食〟の大商談会」に参加した。生徒四人が、同校の研究成果や生産・加工品をPR。...(2017-08-02) 全て読む
道教育大学附属特別支援と大野農高 作業通し親睦深める 第2回交流・共同学習を実施
【函館発】道教育大学附属特別支援学校(紀藤典夫校長)高等部と大野農業高校(鎌田一宏校長)は十三日、道教育大附属特別支援学校の校舎で第二回交流・共同学習を実施した。両校合わせて四十七人が参加...(2017-07-28) 全て読む
札幌啓北商業高がSPH運営指導委 マネジメント能力育成へ 今後の実施計画など協議
札幌啓北商業高校(尾崎寿春校長)は二十日、同校で文科省指定研究「スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)」の本年度第一回運営指導委員会を開いた。「マネジメント能力を身に付けた職...(2017-07-28) 全て読む
江差町南が丘小が体験学習 区画線塗装作業に挑戦 建設会社の全面協力で
【江差発】江差町立南が丘小学校(木村英明校長)は六月下旬、同校駐車場で四年生を対象に社会基盤整備体験学習を実施した。路面標示などを手がける建設会社の協力を得て、児童が区画線の塗装作業を体験...(2017-07-27) 全て読む
無償で学校環境整備 地元建設業者が猿払村浅茅野小で
【稚内発】猿払村立浅茅野小学校(山﨑省三校長)で十二日から十四日までの三日間、稚内市の建設業者・北都道路㈱による地域貢献活動が行われた。校門周辺の縁石の補修と遊具の解体を行い、児童たちにと...(2017-07-27) 全て読む
網走西小児童が河川敷地清掃 河川環境守る心育む 水生生物観察なども実施
【網走発】網走西小学校(平野真奈美校長)の三・四年生は二十一日、網走開発建設部(=網走開建)が網走川下流右岸で実施した河川敷地の清掃に参加した。三百㍍区間の清掃活動や水生生物の観察などを実...(2017-07-27) 全て読む
完歩大会支援に謝意 鹿追高が宮坂建設工業へ感謝状
【帯広発】鹿追高校(志知芳彦校長)は二十日、同校主催の完歩大会を支援した宮坂建設工業㈱(帯広)に対して感謝状を贈呈した。志知校長は「生徒が快適かつ安全に歩けるよう多大な協力をいただいた」と...(2017-07-27) 全て読む