道学校図書館研究大会札幌大会　機能活性化で学校に力を　公開保育・授業、分科会など

（関係団体 2017-09-05付）

全道各地から３００人が公開保育・授業、分科会などに臨んだ

　第四十二回道学校図書館研究大会札幌大会が一日から二日間にわたって、札幌市立啓明中学校をメーン会場に開かれた。全道各地から約三百人が参加。研究主題「未来を拓く力を育む学校図書館～学ぶ楽しさ　つながる世界」のもと、公開保育・授業や分科会、セッション、記念講演などを通して、学校図書館の在り方を考察した。

　主催は、道学校図書館協議会、札幌市学校図書館協議会、全国学校図書館協議会。開会式に先立ち、札幌市内のあやめ野小学校、啓明中学校、市立札幌開成中等教育学校、札幌市えほん図書館で公開保育・授業や分科会を行った。

　開会式では、大会長を務める道学校図書館協会の齋藤昇一会長があいさつ。求められる学校図書館の役割にふれたほか、大会で教育実践の交流を通して「たくさんの成果をもち帰り、子どもたちのために活用してほしい」と呼びかけた。

　続いて、大会運営委員長の札幌市学校図書館協議会の荻原啓会長があいさつ。「学校図書館の機能を活性化させることこそ、学校の魂にエネルギーを注入する最も有効な手段」と話し、子どもたちの確かな学びに向けてきたんのない意見を求めた。

　来賓祝辞では、道教委の佐藤寛教育部長があいさつ。新学習指導要領で学校図書館の役割がますます重要になっていることにふれ「児童生徒の健全な教養を育成する学校図書館の一層の充実に向け、研究を深めてほしい」と呼びかけた。

　また、札幌市教委の引地秀美学校教育部長が長岡豊彦教育長の祝辞を代読。「大会の成果から道内各地や札幌市の学校教育の一層の充実発展に貴重な示唆をいただける」と期待を寄せた。

　このあと、全体会を実施。全国学校図書館協議会の設楽敬一理事長が「学校図書館の現状と課題」について報告した。全国的な司書教諭や学校司書の配置状況のほか、予算状況について紹介。新学習指導要領の内容にふれたほか、学校図書館の役割として「教員のサポート機能」「子どもたちの“居場所”の提供」「家庭・地域における読書活動の支援」の三点を求めた。

　また、道学校図書館協会の山田佳子研究部長と札幌市学校図書館協議会の志村知子研究部長が研究報告を行った。

　二日目は、ワークショップや講座など七グループに分かれてセッションを実施したほか、絵本作家のユニット「ｔｕｐｅｒａ　ｔｕｐｅｒａ」の亀山達矢氏が「ｔｕｐｅｒａ　ｔｕｐｅｒａの世界　大人も子どもも絵本を楽しもう」と題して記念講演を行った。

(関係団体 2017-09-05付)