仮称・おおたき義務教育学校 31年度の設置を予定 大滝小と大滝中を再編―伊達市教委(市町村 2017-10-03付)
【室蘭発】伊達市教委は、仮称「おおたき義務教育学校」の三十一年度設置を予定している。市立大滝小学校と大滝中学校を義務教育学校として再編。九年間で系統性・連続性ある教育を行い、社会性豊かな、これからの時代に求められる生徒の育成を目指す。
義務教育学校は、学校教育法の改正によって二十八年度に新設された小学校から中学校まで九年間の教育課程を一体化させた小中一貫校。心身の発達に応じ、義務教育として行われる普通教育を基礎的なものから一貫して進めることを目的としている。
伊達市は、旧大滝村との合併直後の十八年五月に二千九百六十二人だった児童生徒数が、ことし五月時点で二千五百二人と四百六十人減少。大滝区においては、十八年の六十六人から、ことしは四十一人にまで減少しており、市全体の減少率を大きく上回っている。
大滝小、大滝中も児童生徒数減少の影響を受けており、現在の児童生徒数は大滝小が二十六人、大滝中が十五人となっている。現状、集団での教育活動が大きく制限されているほか、PTA活動をはじめとした保護者の負担も大きくなっている。
また、大滝中における免許外指導の常態化や、養護教諭の未配置などの状況も発生している。
これらを踏まえ、伊達市教委は本年度から義務教育学校の設置を検討。大滝区には小・中学校が一校ずつしかなく、通学などの問題で他地域との統廃合も難しいため、義務教育学校を設立することを学校運営協議会と大滝区に説明し了承を得た。
小中一貫校を設置することで、より幅の広い異年齢集団との活動を可能とするほか、九年間の連続性ある教育を展開し、教職員の専門性を生かした系統性のある教育活動を実現させる。校舎は現行の大滝小を改修して使用する。
今後のスケジュールをみると、十二日に仮称「おおたき義務教育学校設立準備等協議会」の設置を予定している。協議会で学校名などの検討を重ね、来年三月の市議会第一回定例会で施設改修工事などの予算を措置した上で、四月以降に小学校の改修に着手する方針。六月以降の教育委員会定例会および市議会定例会で大滝小・大滝中の廃止と義務教育学校の設置を決定する見込みだ。
伊達市では今後「六・三」だけではなく「五・四」と「四・三・二」を含めた学年段階の区切りや指導体制について協議を重ね、三十一年度の義務教育学校設置に向け検討を進めていく。
(市町村 2017-10-03付)
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