札幌市教委　生涯学習推進体制構築プラン骨子案　学校図書館を学びの拠点に　さらなる活用の在り方示す

（市町村 2017-10-06付）

　札幌市教委は、「図書館との連携を核とした生涯学習推進体制構築プラン」の骨子案をまとめた。市民の学習活動を支援するため、生涯学習センターと公立図書館などの連携といった具体的な生涯学習推進体制の構築を目指すもの。骨子案の「図書館を活用していく視点と考え方」では、学校図書館について、公立図書館と連携を強め、地域における生涯学習環境の充実や、学校教育への支援を展開することなどを盛り込んだ。

　札幌市教委は、ことし三月に二十九年度から概ね十年間の生涯学習の指針となる「第三次生涯学習推進構想」を策定。「市民の学びとつながりが　豊かな未来を築くまち　さっぽろ」を目指し、取組を進めている。

　第三次構想では、基本施策Ⅲ「学びを支える環境づくり」の中の重点施策「身近な地域で学びを深められる環境の整備」において、図書館を生涯学習の重要な〝知の拠点〟と位置付け、生涯学習センターとの連携を強化するとともに、全市的な生涯学習推進体制の再構築の検討などを掲げている。これを踏まえ、検討項目を具体化するなど、生涯学習推進体制の再構築に向け、同プランの策定を目指している。プランの期間は明示せず、策定後は必要に応じて見直しを検討することとしている。

　プランの骨子案では、市民にとって身近で、学びを深めることができるとして、生涯学習センターや公立図書館を中核施設と位置付けている。

　「図書館を活用していく視点と考え方」では、学校図書館について、公立図書館と連携を強め、地域における生涯学習環境の充実や、学校教育への支援を展開することなどを盛り込んだ。

　また、学校図書館では、読書を通じて子どもや大人、大人相互の交流の場を広げるなど地域社会の教育力向上を目的とした「学校図書館地域開放事業」を実施。事業の展開によって、学校図書館を全市的な生涯学習を推進するための地域の学びの拠点として活用する考え方を示した。

　学校図書館におけるプランでの役割・位置付けについて、公立図書館との連携を深めることで「生涯学習環境の充実」「学校教育への支援として、子どもの学ぶ力を育成するとともに将来の生涯学習活動へのきっかけづくりに寄与する」の二点を掲げた。

　今後は、社会教育委員会議で検討を重ね、より具体的な案を作成し、三十年四月ころの策定を目指している。

(市町村 2017-10-06付)