ＣＳ導入方針固める　来年度から全町立学校で―斜里町教委

（市町村 2017-10-31付）

　【網走発】本年度、町立知床ウトロ学校を町内初のコミュニティ・スクール（ＣＳ）に指定した斜里町教委は、三十年度から残る町立学校でＣＳを導入する。知床ウトロ学校では、学校運営協議会や地域コーディネーターを配置し、課題解決を図る一方、地域学習で交流を深めている。今後は、その成果を生かし、地域と学校が一体となった斜里らしさあふれる教育活動を推進する。町教委は「教職員の負担軽減につながれば」と期待する。

　町教委では本年度、知床ウトロ学校を町内初のＣＳに指定。保護者と住民が参画する学校運営協議会を設置し、学校と地域が連携して子どもたちの成長を支える体制を整備した。

　協議会では、本年度の校長の経営方針について議論したほか、運動会の土曜開催について、地域・保護者からの意見をまとめ、「土曜開催」という次年度の方向性を提示。ビジョンや学校課題、情報を共有し、学校の当事者として課題解決を図った。

　また、同校に学校と地域の調整役を担う地域コーディネーターを配置。校外学習やゲストティーチャーの招へいなどを精力的に行っている。乳幼児から高齢者まで年齢を問わず交流する地域の活動に、ボランティアとして児童生徒が参加することで、異世代の人たちとのかかわりの創造などの成果がみられた。

　三十年度には、残る斜里小学校、朝日小学校、斜里中学校でＣＳ導入を予定。地域と学校が一体となった斜里らしさあふれる教育活動の展開をさらに推進していく。各学校では現在、先行してＣＳを導入している他管内の教委担当者を招いての保護者向け説明会を実施するなど、導入に向けた準備を進めている。

　町教委の担当者は「地域との連携の中で行う学習が増えることで、教職員の負担軽減につながれば」と期待する。

(市町村 2017-10-31付)