道公立学校事務長会が理事研　支援のネットワーク必要　人材育成について研究協議

（関係団体 2017-12-19付）

新任事務長へのアンケート調査結果をもとに意見交換

　道公立学校事務長会（阿部雅一会長）は十五日、道庁本庁舎で二十九年度第二回理事会を開いた。新任事務長を対象に実施した「事務長の資質向上に関するアンケート」結果をもとに、人材育成について研究協議。参加した事務長からは、新任事務長を事務長会としてサポートするネットワークの必要性などが指摘された。

　理事研究協議会には、約三十人が参加した。

　阿部会長があいさつに立ち、学校教育法に定める事務職員の職務規定が「事務に従事する」から「事務をつかさどる」に改正されたことを受け「事務長には、主体的・積極的に専門性を生かして学校運営に参画することができる人材を育成するために熱意をもって取り組み、学校教育法の理念を具現化する責任がある」と述べた。

　「チーム学校」としての事務室を有効に機能させるため、人材育成が喫緊の課題と指摘し、積極的な意見交換を求めた。

　二十九年度事業推進状況の報告のあと研究協議。

　調査研究部が新任事務長を対象に実施した「事務長の資質向上に関するアンケート」結果をもとに、人材育成について協議した。

　事務長になって初めて携わる仕事への対応について、ある事務長は「法令や過去の書類を調べて仕事をこなさなければならないが、初めての仕事が多すぎて時間がない。自分がこれまで培ったネットワークを生かして、人に聞くのが一番」と自らの体験を語った。ほかの事務長からは「これから事務長になる事務主任にいろいろと経験させることで問題が解決するのでは」との声のほか、事務長が管理業務以外の実務にも携わらざるを得ない状況や、行政との間の異動によって、学校事務の経験が不足している事務長がいることを踏まえ「事務長会として新任をサポートするネットワークが必要」と指摘する意見が出された。

　自身の経験から「前任者がスケジュールも含め、データや書類を残してくれて助かった」と引き継ぎの重要性を挙げる事務長も。「特に、新任者に対しては、事務長としての仕事のサイクルを示すことが大事」と強調した。

　事務長としての職務については「職員が相談をもちかけやすい雰囲気づくりが大切」「事務室内外への情報の伝達が大事。一つは、校長や教頭、教員との打ち合わせ内容を事務職員に伝える。そうすることで、事務職員は能動的に仕事ができる。その一方、事務室からの情報を校長などに伝えることが大切」などの意見が出された。

(関係団体 2017-12-19付)