札特協が第2回研修会開く 北翔大・瀧澤准教授講演 通級指導の現状など理解
(学校 2018-01-10付)

札特協第二回研修会
北翔大学の瀧澤准教授が、通級指導におけるポイントなどを解説した

 札幌市特別支援学級設置学校長協会(栗原靖会長)は二十九年十二月下旬、札幌市教育文化会館で第二回研修会を開いた。市立幼稚園・認定子ども園や小・中学校、特別支援学校の校長など約四十人が参加。講演を通し、通級指導を受ける子どもの現状などについて理解を深めた。

 はじめに、栗原会長があいさつ。通級指導を受ける児童生徒が年々増加していることに言及し「あらためて通級における指導についてしっかりと学ぶ機会になればと考えた」と話した。

 また、この日講演する北翔大学の瀧澤聡准教授を紹介。市内の小学校で通級指導担当教諭を務めていたことなどを説明した。

 続いて、瀧澤准教授が「通級指導教室がインクルーシブ教育システム構築に果たす役割~通級指導教室における指導の歴史・実際・連携・展望」と題して講演した。

 発達障がいについて、学習障がい(LD)・注意欠陥多動性障がい(ADHD)のほかに自閉症なども含まれることを説明。これらの障がいがありつつも、普通学級に通い、特別の指導を行う必要があると判断された子どもが通級指導の対象となることを伝えた。

 学習障がいとADHDなどについて、その困難性を疑似体験できる課題を実施。このうち、学習障がいでは、「愛しています」とロシア語と英語で書かれた文章をそれぞれ十秒以内で書き取らせた。この障がいをもった子どもについて「毎日がロシア語のような状態で板書が非常につらい」と説明した。

 また、ADHDの小学校四年生が、毎日朝・夕に六種類の薬を飲んでいることを紹介し「学校に溶け込もうと努力している子がいることを知ってほしい」と訴えた。

 このほか、通級指導担当教諭は複数校の子どもを担当するため、各校との意思疎通が難しい現状を指摘。指導をより機能させるため、管理職が通級について理解を深めることや、学級担任・特別支援教育コーディネーター・保護者と通級指導担当教諭が連携することの必要性を強調した。

(学校 2018-01-10付)

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