プログラミング教育の普及推進事業 総務省が成果発表会開く 必修化へポイント共有
(学校 2017-12-26付)

プログラミング教育成果発表会
70人がプログラミング教育について研究を深めた

 総務省は二十一日、アスティ45で総務省「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」実証事業成果発表会を開いた。関係者約七十人が参加。成果発表やパネルディスカッションを通して、プログラミング教育の在り方について研鑚を深めた。

 開会式では道総合通信局の藤本昌彦局長があいさつ。三十二年度からプログラミング教育が小学校で必修化となることにふれ「北海道の子どもたちに必要なプログラミング教育の在り方について成果を共有するなど、準備を進めるに当たって有意義な場としてほしい」と話した。

 続いて、総務省情報流通行政局情報流通振興課情報活用支援室の田村卓也室長が「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業の概要を説明。田村氏は二十八年において日本の子ども約六人に一台のパソコンが、米国では約三人に一台のパソコンが整備されていること、都道府県間でもICTの整備に格差があることなど、教育ICTの現状と課題を提示した。

 続いて、事業の都道府県での実施状況を説明したほか、成果として児童生徒からは「自分なりのアイデアを取り入れたり、工夫するようになった」「うまくプログラムが動かないときは理由を考えて解決策を試すようになった」など、教職員からは「コミュニケーションを取るのが苦手な児童がペアを組んだ子と相談しながら、譲り合って操作できるようになっていた」などの声が挙がっていることも示した。

 今後の展望として、三十年度概算要求では、学校外で様々なものがインターネットとつながるIoTを児童生徒が継続的・発展的に学ぶことができるよう、企業や地域住民で学習機会の手法を確立する「地域におけるIoTの学び推進事業」を盛り込んでいることを紹介した。

 また、各担当者がプログラミングの取組概要を説明。このうち、みんなのコードの利根川裕太代表理事は、道教育大附属札幌小学校や札幌市立和光小学校などで実施した取組を紹介した。

 このあと、道教委総務政策局教育政策課情報化推進グループの三浦新一郎主査や道教育大附属札幌小の三田村剛教諭、和光小の高橋裕幸教諭らがパネリストとして登壇し、パネルディスカッションを行った。また、文部科学省生涯学習政策局情報教育課情報教育振興室の水野拓美氏が「新学習指導要領における小学校プログラミング教育」について説明した。

(学校 2017-12-26付)

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